使えないと思われがちな野菜の廃棄部分。実は皮や軸、芯にも栄養があり、おいしく食べられるんです。「捨てる」を「食べる」に変えるエコレシピ、ぜひ試してみてください。今回は、管理栄養士・料理研究家の成澤文子(なりさわ・あやこ)さんに「なすを捨てない食べ方」を教えてもらいました。
皮の色=ポリフェノールなのだ!
なす
栄養価が高そうななすですが、じつはほとんどが水分。
「なすの皮には、活性酸素の働きを抑える作用が期待されるポリフェノール成分のナスニンが含まれているので、皮はむかずに食べるのがおすすめ。ナスニンは油で調理すると効率良く摂取できます」(成澤さん)。
【捨てがち】
皮:抗酸化作用のあるポリフェノールが豊富
《もっと知りたい! なすのこと》
へたの内側も食べられます
へたの下で切り落としてしまうと、食べられる部分も捨ててしまうことに。
がくは上に引っ張りながら取り、かたい部分は鉛筆を削るように包丁でむいて無駄なく食べましょう。
アク抜きは栄養流失のもと!
水にさらすと、ナスニンや水溶性食物繊維などが流出しやすくなります。
切ったらすぐに調理するか、さらす時間を短く。
みそ汁など、汁に溶け出た栄養素ごといただける調理法がおすすめ。
皮つきで炒めて栄養価アップ
「なすの中華南蛮」
1人分84kcal/塩分0.8g
材料(2人分)
なす...2~3本
ごま油...小さじ2
(A)酢...大さじ1
(A)砂糖、しょうゆ...大さじ1/2
(A)オイスターソース...小さじ1/2
白いりごま...適量
作り方
(1)なすはがくを取り、包丁でかたい部分をむいて乱切りにする。Aは合わせる。
(2)フライパンにごま油を強めの中火で熱し、なすを3分ほど炒め、Aを加えてからめる。
(3)器に盛り、いりごまをふる。
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取材・文/坂本典子、佐藤由香(シェルト* ゴ) 撮影/難波雄史