やさしい甘味が広がる! 春のキャベツのおいしさ長持ち「塩麹キャベツ」基本のレシピ

春のキャベツってやわらかくてみずみずしく美味しいですよね。でも傷みやすいのも気になるところ。だからこそ、新鮮なうちに半分は生でいただいて、半分は保存食にすれば、2度楽しむことができます。そこで今回は、料理研究家の武蔵裕子(むさし・ゆうこ)さんに「春キャベツの保存方法」について教えてもらいました。

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半調理で保存すればおいしさが長持ちします

やわらかくてみずみずしい春の野菜。買ったら新鮮なうちに食べ切るのが理想ですが、たくさん手に入ったり、使い残しそうなときは保存食にするのがおすすめ、と、料理研究家の武蔵裕子さん。

「春野菜は水分が多くておいしいのですが、傷みやすい側面も。調味料であえたり、生のまま冷凍しておくと、鮮度を落とさずに保存でき、おかずのアレンジにもすぐに使えるので便利です」

今回は、春野菜のなかでも保存食に向くキャベツを紹介します。

やさしい甘味が広がる! 春のキャベツのおいしさ長持ち「塩麹キャベツ」基本のレシピ 2103_P030-031_01.jpg左から「甘酢しょうが玉ねぎ」、「たけのこの塩オリーブ油漬け」、「塩麹キャベツ」

やわらかく、みずみずしさにあふれる春キャベツ

半分は生で、半分は調味料であえて

春に収穫されるキャベツは「新キャベツ」とも呼ばれ、巻きがふっくらとゆるやかなことが特徴。

葉はやわらかく、内側まできれいな黄緑色なので、彩りを生かしたサラダや即席漬け、あえものなどの生食に特に向いています。

「1玉買ったら、半分は生食、半分は保存食にして、新鮮なうちに使い切りましょう。食べやすい大きさのざく切りにしておくと、炒めものにも汁ものにも使いやすいですよ。加熱は短時間で。さっと火を通して甘味を引き出して」

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保存方法①:キャベツのごま油あえ

塩とごま油をもみ込んでおくと、味がしみてキャベツがしっとり、やわらか。野菜炒め、ホイコーローなどの炒めものや、焼きそば、ちゃんぽんなどにおすすめ。

●保存 冷蔵で4~5日やさしい甘味が広がる! 春のキャベツのおいしさ長持ち「塩麹キャベツ」基本のレシピ 2103_P032_02.jpg

材料と作り方(作りやすい分量)

① 春キャベツ1/2個(250~300g)は3cm角ほどのざく切りにし、ボウルに入れて塩少々、ごま油大さじ4を加える。手でもみ込んでなじませる。

② 保存袋に入れて冷蔵室でひと晩おく。


保存方法②:冷凍キャベツ

ざく切りにして、生のまま冷凍するとパリパリのフリーズドライ風に。冷凍で繊維が壊れるので、あんかけ、汁ものなどしんなりした食感を味わう料理に向きます。

●保存 冷凍で約3週間やさしい甘味が広がる! 春のキャベツのおいしさ長持ち「塩麹キャベツ」基本のレシピ 2103_P032_03.jpg

材料と作り方(作りやすい分量)

春キャベツ大5枚は芯を除き、3cm角ほどのざく切りにする。洗って水けを拭き、保存袋に入れて冷凍する。


保存方法③:塩麹キャベツ

うま味のある塩麹をもみ込んでおくことで薄い塩味がつき、調理の時短や減塩ができます。市販の塩麹は塩分が多い場合もあるので、味をみて量を減らしても。

● 保存 冷蔵で4〜5日やさしい甘味が広がる! 春のキャベツのおいしさ長持ち「塩麹キャベツ」基本のレシピ 2103_P032_04.jpg

材料(できあがり約350g)
春キャベツ...1/2個(250~300g)
塩麹...大さじ3~4

作り方
① 春キャベツは3cm角ほどのざく切りにし、ボウルに入れて塩麹を加える。手でもみ込んでなじませる。

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② 保存袋に入れて冷蔵室でひと晩おく(途中で袋の上から何度かもみ込むとよい)。

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取材・文/坂本典子、佐藤由香(シェルト*ゴ) 撮影/野口健志

 

<教えてくれた人>
料理研究家
武蔵裕子(むさし・ゆうこ)さん
雑誌や書籍で活躍する他、企業のメニュー開発などにも携わる。簡単でありながら素材の味を引き立てる家庭料理が人気。『たれ ソース700』(永岡書店)など著書多数。

この記事は『毎日が発見』2021年3月号に掲載の情報です。
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