使えないと思われがちな野菜の廃棄部分。実は皮や軸、芯にも栄養があり、おいしく食べられるんです。「捨てる」を「食べる」に変えるエコレシピ、ぜひ試してみてください。今回は、管理栄養士・料理研究家の成澤文子(なりさわ・あやこ)さんに「ピーマンを捨てない食べ方」を教えてもらいました。
ピーマン
ビタミンCやβ-カロテンの他、ポリフェノールの一種、ピラジンも含む栄養価の高いピーマン。
「ピラジンはピーマンの香り成分で、血液をサラサラにする働きがあります。わた、種は特に含有量が多いので、取らずに食べると無駄なく栄養が摂れます」(成澤さん)。
使う前にはわたに虫や傷みがないか確かめて。
【捨てがち】
わた・種:血液サラサラ効果のあるピラジンが実より多い!
《もっと知りたい! ピーマンのこと》
じつは緑より赤ピーマンの方が栄養価が高い
熟すほどビタミンCやビタミンEがアップ。緑ピーマンも赤ピーマンも、なるべく色が濃く、つややかなものを選びましょう。
ピーマンのビタミンCは加熱に強い!
ビタミンCは一般的に加熱に弱いのですが、ピーマンには毛細血管を丈夫にする働きがあるビタミンPが含まれており、この成分が壊れやすいビタミンCの性質を安定させてくれます。
大きめに切るのがおすすめ
ピーマンは、断面が多いほど栄養が流出しやすくなります。栄養を効率良く摂取するなら、細切りより大きめの乱切り、半割り、丸ごとなどの食べ方で。
油で調理するとβ-カロテンの吸収率がアップ
ピーマンに豊富に含まれるβ-カロテンは、脂溶性ビタミン。油といっしょに摂ることで吸収が高まるので、炒めものや肉詰めなどの調理に向いています。