聞こえ方は千差万別。ひとりひとりの「聞こえ」に寄り添って
(小谷さん)聞こえ方ってどうしてもお客様によって差があるものですから、それぞれの方にあったご要求に応えるべく、幅広い層に支持されるような音作りをしてきました。
とは言っても難しいところもあって。我々は音や声が聞こえていますが、お客様はちょっと聞こえにくい、と。その方々にどういう音が聞こえてるのか我々には分からないわけです。
その人になった立場でモノづくりをしなければいけないという観点から、聞こえづらいという方々に協力していただいたり、人間工学的にシンプルな形で、操作性も含めて調整を重ねています。
――今、「幅広い層に」とおっしゃっていましたが、「femimi」はちょっと聞こえにくいというときから気軽に使える点がいいですね。
(百足さん)ちょっと聞こえにくいという方は大勢いらっしゃいます。その方たちへの「聞こえのサポート」には集音器が適していると考えています。
――そういう意図もあったんでしょうか。
(小谷さん)そうですね。「補聴器」は専門医の診察を受けたうえで補聴器販売店で相談・購入という流れが一般的です。でもこの「集音器」は、そこまで難聴度は高くないけれども、「やっぱり少し聴こえづらいかも...?」と思った方が気軽に使え、お手頃な値段でご購入できる商品です。
聞こえなくなった方というのは、自分が聞こえないとは思いたくないですし、ましてや補聴器をつける、というイメージはなかなかわいてきません。
なので、できるだけ目立たせないように、あるいは集音器を補聴器と思わせないようなデザインに工夫をしました。
まずは「集音器」で気軽に手軽に、聞こえサポートにトライ!
――集音器を使ったことで「聞こえる」「すごく助かる」となったら、補聴器を使うのにもハードルが下がって利用しやすいですね。
(百足さん)そうなんですよ。耳が聞こえにくいと言っても、それぞれレベルがあります。軽度、中度、重度と。だいたい集音器の場合は、軽から中程度の方向けです。そして重度になると補聴器のほうになっていくっていう感じでしょうね、一般的にいうと。
そういう意味で、少し聞こえづらくなったなといった方はfemimiというのは入りやすいし、使いやすいですよね。
おかげさまでこの「femimi」という名前はマーケットでは浸透しています。ですので、オトモアが今回発売したときもお客様から「あのfemimiか」「すごく待ち焦がれた」と言っていただけました。
オトモアという会社をまずは知っていただいて、必要な方に商品をお届けしたいですね。
全社員から募集して決めたという会社名「オトモア」は、「音」を「more」=もっと。「聞こえサポート」にかける熱い思いがストレートに伝わってきます。
「femimi」には「音のスペシャリスト」「プロフェッショナル集団」が集結して作った技術と思いが詰まっていました。
取材・文=岸田直子 撮影=後藤利江
『femimi(フェミミ)ポケット型デジタル集音器』(VR-M700)
小さな音も最大約125倍まで増幅する高性能集音器。本体は約19gと軽量で、片手で操作できるコンパクトさが特長です。操作は、イヤホンマイクを耳につける→本体の電源を入れる→音量を調整する、の簡単3ステップでOK!
イヤホンマイクの左右は漢字で色分け表示されているので分かりやすく、耳のくぼみにフィットする着け心地もノーストレス。
ちなみにバッテリーは充電式で、付属のクレイドルに置くだけでOK(充電時間:最大3.5時間、連続使用時間:約21時間)。また充電忘れや残量が少ないときは乾電池(単4形1本、別途購入)も使用できるので、外出先でも安心して使用できます。
『femimi(フェミミ)耳あな型デジタル集音器』(VR-L50)
外出時におすすめの耳穴にすっぽり入る小型タイプの集音器。小さな音も最大約80倍まで増幅し、デジタル技術でハウリングや雑音を低減するので、「しっかり聞こえ」をサポートします。
ベージュのカラーリングなので目立たず、自然な耳元を演出。眼鏡やマスクと一緒に使っても気になりません。
徹底的に消費電力を低減しているため、連続使用時間はなんと約165時間! 外出中に使えなくなる心配も不要です。