生活習慣の改善がキモ!自分でできる「膀胱炎」予防法

「トイレに行く回数が増えた」「残尿感がある」などの症状、もしかしたら「膀胱炎」のせいかもしれません。診断もしやすく治療しやすい病気ですが、一方で人によっては繰り返すことも多い病気。そこで、今回は自分でできる膀胱炎の予防方法について、医療法人 東和会第一東和会病院 女性泌尿器科・ウロギネコロジーセンター長の竹山政美先生に教えていただきました。

pixta_40312713_S.jpg前の記事「トイレをがまんすると膀胱炎になる? 膀胱炎Q&A/膀胱炎(12)」はこちら。

 

大腸菌が入るルートを把握して生活習慣を見直しましょう

膀胱炎の主な原因は、普段無菌であるはずの膀胱に大腸菌などの細菌が入ることだとお話ししました。特に女性の場合は、尿道口と膣や肛門がとても近く、肛門の周囲にある大腸菌などの細菌が尿道に侵入しやすいのです。ですから、どんなときに、どこから大腸菌が侵入するのか、きちんと把握しておくことで、膀胱炎を防ぐことができます。

関連記事:「膀胱炎が起こる原因は細菌感染。トイレのときの「気遣い」で防げます/膀胱炎(3)」

「膀胱炎になる患者さんの中には、何度も膀胱炎を繰り返す人がいます。自分は膀胱炎になりやすい体質だからと思っている人も少なくありませんが、実は、細菌に感染しやすいような生活習慣があるために何度も再発を繰り返すと思われます。ですから、何が原因で膀胱炎を発症しやすいのかを知り、再発を防ぐ必要があります」(竹山先生)

 

●膀胱炎になりやすい生活習慣を改善しましょう

□排便後、「後ろから前に」拭いている
排便後は、必ず「前から後ろに」向かって拭くのが正解です。「後ろから前に」拭くと、肛門周辺にいる大腸菌などの常在菌が、尿道口や膣に付着して膀胱に侵入する危険性が高まります。

□温水洗浄便座を使いすぎない
温水洗浄便座を使いすぎると、粘膜のバリアが破壊され、膀胱に菌が入りやすくなります。特に、おしっこの後は洗う必要がありません。清潔を心がけるあまり、使いすぎには注意しましょう。

□疲労・ストレスをためこまない
疲れやストレスをためこむと免疫力が下がります。膀胱炎は、免疫力が低下したときに発症しやすいので、休息をしっかりとるよう心がけたり、休みの日には気分転換に好きなことをしたりするようにしましょう。十分な睡眠も重要です。

□生理ナプキンはこまめに替える
生理ナプキンやタンポン、おりものシートなどを長時間つけたままでいると、尿道の近くに細菌を繁殖させてしまう可能性があります。細菌が繁殖しないよう、清潔を心がけましょう。

□お腹は冷やさない
下腹部を冷やしてしまうと、血液の流れが悪くなります。血流が悪くなると、免疫細胞の働きも低下してしまいます。病気から身を守るためにも、たかが冷えと軽く考えず、下腹部をしっかり保護するなどしましょう。

□セックスの前後は清潔にする
セックスが原因で膀胱炎を発症することは少なくありません。病気の原因となる細菌が膀胱の中で繁殖しないよう、セックスの後にはおしっこをして菌を流すようにしてください。セックスの前後にシャワーを使って陰部を清潔にすることも膀胱炎のリスクを減らす方法です。

関連記事:「過労や睡眠不足も原因に。膀胱炎を防ぐ3つのコツ/膀胱炎(10)」


体力があるときには、膀胱へ菌が侵入しようとしても防御機能が働き発症しませんが、体の免疫力が低下しているときは防御機能も低下しているため、膀胱炎にかかりやすくなってしまいます。膀胱炎を繰り返さないためには、ご紹介したような生活習慣の改善が欠かせません。何度も膀胱炎を発症しているという人は、自分の習慣を見直してみましょう。

 

取材・文/笑(寳田真由美)

 

<教えてくれた人>

竹山政美(たけやま・まさみ)先生

医療法人 東和会第一東和会病院 女性泌尿器科・ウロギネコロジーセンター長。

大阪大学医学部卒業。健保連・大阪中央病院泌尿器科勤務、市立堺病院泌尿器科医長、健保連・大阪中央病院泌尿器科部長・医務局長を経て2009年10月に泉北藤井病院/梅田ガーデンシティ女性クリニックにウロギネセンターを開設。2015年3月より現職。著書に、『女性泌尿器科へ行こう! 骨盤臓器脱・尿もれ・間質性膀胱炎の治療と手術を受ける人へ』(共著・メディカ出版)などがある。

この記事に関連する「健康」のキーワード

PAGE TOP