新しく「令和」と元号が変わる日に、東京・巣鴨にこれまでにないコンセプトを掲げた店が本格オープンします。入口には「シニア世代が素敵になるビューティーサロン」。その店では、女性が美しくなるために必要なことが全てそろっているそうです。どのような場所なのでしょうか。
写真:サンクリエーション
シニア女性のためのビューティーサロン
東京・巣鴨駅から歩いて5分ほど。有名な巣鴨地蔵通り商店街沿いに、5月1日(水・祝)、60歳以上のシニア女性に向けた複合型の美容サロンがオープンします(※4月19日からプレオープン中)。
コンセプトは「トータルビューティ」。同サロンは、美容室、洋服などのセレクトショップ、ネイルサロンという3つの店が入る複合施設で、シニア世代専用の美容施設としては、世界でも類を見ません。
手掛けたのは、巣鴨にある「えがお写真館」や「えがお美容室」というシニア世代に特化したサービスを運営する株式会社サンクリエーション。2014年に写真館を開店して以降、これまでに5,000人を超える利用者の声に耳を傾けたことで、このサロンの形が見えてきたそうです。
サンクリエーションの代表は、「店内は、あえて一般に若い世代が好むと言われているような空間にしました。この店はあくまでも提案型です。シニア世代の方々に、美容やファッションについて『こういうのも似合うのでは?』と勧めたいと考えています」と、サロンの意図について言います。
「きれいは、嬉しい」を思い出せる場所
このサロンは、シニア世代へのサービスということはもちろん考えられているものの、その内容はあくまでも"女性を美しくする"ことに特化しています。
例えば、洋服や雑貨を扱うセレクトショップ「えがお洋品店」。店内には派手な柄モノなどはありません。扱っているアイテムはどれもオシャレで高品質。パリを拠点にファッションの価値を高める活動をするFashion Improver(ファッションインプルーバー)の関 隼平さんが監修し、年齢という固定概念に縛られないアイテムが並べられています。
また、ネイルサロンの「えがお爪工房」は、これまで興味はあるけど行くことができなかった人たちのために、"ネイルデビュー"を意識。爪の形整えや磨きなど、シニア世代に合わせたハンドケアを意識しているといいます。
さらに、白髪を生かしたヘアカラーを得意とする「えがお美容室」。所属する美容師たちは、全員が爪の手入れもできるため、美容室を利用した際には、簡単な手入れもしてくれるそう。ネイルサロンを利用することに抵抗がある人でも、まずは美容室を入口にできるのもうれしいポイントです。
「きれいになると嬉しい。シニア女性の方々に、自分の中にそのような感情、気持ちがある、という気付きを与えられる場所にできたらと思っています。基本的に、若い世代の方々からの利用予約はお断りするつもりです。使ってほしいのはシニア女性の方々。皆さんに"ここは私たちの場所なんだ"と感じてもらえるようになれれば」と同社代表は目標を教えてくれました。
今後は、このサロンを全国展開していきたいとのこと。近い将来、どこに住んでいても、気軽にトータルビューティを体験できる日が来るかもしれません。
●えがお美容室・えがお洋品店・えがお爪工房
住所:東京都豊島区巣鴨3-20-14 山下ビル2F
電話:03-5980-7522(美容室・爪工房)/03-5980-9850(洋品店)
営業時間:10:00~19:00
予約:電話・インターネットで可能(美容室・爪公房)
取材・文・写真=中村 某