認知症を発症する前に。認知機能セルフチェックリスト【認知症専門医の朝田先生が解説】

「社交ダンス」でスキンシップを

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家族や友人・知人とのスキンシップも、認知症対策に有効な手段。でも、日本ではなぜかスキンシップは「恥ずかしいもの」として敬遠されがちです。そこでおすすめなのが、恥ずかしがることなくスキンシップがとれる「社交ダンス」です。異性と手を取り合って踊ることでドキドキが生まれ、障害を負った海馬を回復させる働きがあるオキシトシンが分泌されます。

「仲間と麻雀」が、脳を活性化
仲間と一緒にワイワイと楽しむ「麻雀」も、脳の活性化をはかるためにおすすめ。他の人とともに行う勝負ごとは、前頭葉を大いに刺激し、脳内ホルモンの放出をうながします。とくに麻雀は役を覚えたり作戦を練ったりして脳をフル活用するもの。指先も使うので、脳に良い刺激を与えます。周囲に仲間がいない場合は、オンラインの麻雀ゲームを楽しむのもアリ。"対人"で行うことが脳に良い影響を及ぼします。

「ボランティア」で幸福感をアップ

認知症を発症する前に。認知機能セルフチェックリスト【認知症専門医の朝田先生が解説】 2408_P007_2.jpg自分のためではなく、誰かのために力を尽くす「ボランティア」は、自分自身の幸福感を高めることで知られています。この幸福感を生むのが脳内ホルモンで、脳を活性化するために役立ってくれるのです。図書館での読み聞かせや、子ども食堂の調理、史跡の観光ガイド、街の清掃、子どもの登下校の見守りなど、さまざまなボランティアが必要とされています。最寄りの役所で「ボランティア活動をしてみたい」と相談してみるといいでしょう。

構成・取材・文/和栗 恵 イラスト/シュクヤフミコ

 

<教えてくれた人>

認知症専門医
朝田 隆(あさだ・たかし)先生

筑波大学名誉教授、メモリークリニックお茶の水院長。アルツハイマー病を中心に認知症の基礎と臨床に携わる、脳機能画像診断の第一人者。全国の認知症患者人数を調べるなど、精力的に活動している。

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