いくつになっても、新しいことを始めるのはワクワクすること。「もういい年齢だし...」と諦めず、さまざまなジャンルで挑戦を続ける方々の原動力や思いとは? 月刊誌『毎日が発見』の読者の方々にお話を聞きました。
この記事は月刊誌『毎日が発見』2024年1月号に掲載の情報です。
【前回】「60代以降はご褒美の時間!」 年金5万円で素敵に暮らす72歳人気ブロガー紫苑さんが伝授
読者に聞きました!
「私たち、これ始めています」
チバニアンに運命を感じてツアーガイドに挑戦
S・Sさん(68歳)
始めた年齢:66歳
きっかけ:実家の敷地内がチバニアンの調査範囲で興味を持った
世界に認められる日本の地層「チバニアン」とは
チバニアンとは、千葉県市原市田淵にある、世界に認められた地層のこと。
一番新しい地磁気逆転の記録が世界で最もよく残っているため、2020年に時代を分ける境界がよく分かる地層として、世界的に認められました。
そして、今まで名前がなかった更新世の中期(約77万4千年前から12万9千年前まで)のことをラテン語で"千葉の時代"を意味するチバニアンと名付けることになりました。
日本の地名にちなんで地質年代に名前がつくのは初めての快挙です。
退職をしてから地質学を学びました
鈴木さんは、実家がチバニアンの調査範囲となったことで興味を持ったそう。
「長年、小・中学校の教師をしていましたが、ちょうど定年退職をして、これから何をしよう?と思ったときにチバニアンを知りました。好奇心が旺盛な私は、地質学をイチから学んでツアーガイドになる道を選択。毎日がとても楽しいです」
長年教壇に立ち培われた明るい笑顔と声、分かりやすい説明に、お客さんから『楽しかった』と感謝されることも多いとか。
「チバニアンに関心の低い人でも、目を輝かせて聞いてくれる瞬間に、やり甲斐を感じます。地質学の勉強は難しいけれど、今では飛び込んでよかったと思っています。何歳になっても学ぶことは楽しいですね。これからもいろんなことに挑戦したいです」
写真提供/市原市教育委員会
写真提供/市原市教育委員会
写真提供/市原市教育委員会
観光客で賑わうチバニアン。貴重な地層を前に、鈴木さんは魅力を伝えるべくガイドとして働きます。