覚えておくと安心! 足がつったときの対処法
すねがつったとき
すね伸ばし
(1)壁などに手をついて身体を支えて、つった方の脚を後ろに引いてつま先を床につける。
(2)足の甲を床につけるようにして、息を吐きながらゆっくりすねを伸ばす。
ふくらはぎがつったとき
ひざ裏伸ばし
(1)つった方の足のつま先をつかんで手前に引っ張る。
(2)ひざ裏とふくらはぎをゆっくり伸ばす。
ふくらはぎ伸ばし
(ひざ裏伸ばしで治まらないときに試す)
(1)寝たままつった方の脚のひざを軽く曲げる。
(2)つま先をゆっくりとひざ頭(がしら)へ向ける。
予防・再発防止の生活習慣
●ストレッチやマッサージを毎日の習慣にする。
血流を促進して、筋肉の疲労を解消する。
ふくらはぎのマッサージ(各5回)
4本の指の中央で足首→ふくらはぎ→ひざ裏を優しくもみあげる。
波止場のポーズ(1セット1分を左右2セット)
(1)いすなどに片方の足をのせ、両手を太ももの上に置く。
(2)腰を落とし、後ろ足のかかとを床につけたままふくらはぎを伸ばす。
●寝る前にコップ1杯の水を飲む。
睡眠中は500~600ml程度の水分が失われている。
●レッグウオーマーなどを着用して脚を冷やさないようにする。
夏場も冷房などで脚が冷える。弾性ストッキングもおすすめ。
●ミネラルバランスが整う食材を取り入れる。
特に大豆食品、魚介類、海藻、ゴマ、ナッツ類などで、マグネシウムを意識的に摂る。
●日光浴(夏は木陰で30分、冬は1時間)でビタミンDを増やす。
カルシウムの吸収効率を高める。ウオーキングをすれば筋肉量の維持もできて、こむら返り予防に一石二鳥。
こむら返りの多くは、病的なものではありませんが、頻繁に起こる場合(週1回以上)や他にも自覚症状がある場合は背後に病気が隠れていることがあります。
早めに医療機関を受診してください。
例えば、足以外の部位や全身がつる場合は、肝硬変や糖尿病が、腰痛があり脚のすねもつる場合には、腰椎(ようつい)椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)が疑われます。
後者では「間欠性跛行(かんけつせいはこう)(※)」が起きることもあります。
対処法のひとつに漢方の「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」がありますが、常用すると低カリウム血症や高血圧症になる危険性があります。
市販薬でも医師に相談することをおすすめします。
予防する方法で特に重要なのは、ミネラルバランスを意識した食事と水分補給です。
ストレッチやマッサージも習慣化して筋肉の疲れを残さないようにすると良いでしょう。
※しばらく歩くと下肢に痛みやしびれを生じ、少し休むとまた歩けるようになる症状のこと。
取材・文/古谷玲子 イラスト/片岡圭子