薄着が増える夏は、猫背や体の歪みが悪目立ちしやすい季節。体の軸である「体幹」を鍛えて、姿勢の崩れを改善しましょう。リンパティック・ストレッチの考案者である前新マミさんに「体幹に意識を働かせるストレッチ」を教えてもらいました。
リンパ体操とは
毎日激しい練習を重ねるバレリーナの疲れを早く取り、筋肉を蘇らせるメンテナンスのストレッチ。リンパの流れを促進して体の隅々まで巡らせ、体を修復・回復させて歪みを正すのが目的です。
「体幹がしっかりしていると姿勢の崩れ、転倒、腰痛などを予防できます」
体幹に意識を働かせる
「体幹」は腕と足、首から上を除いた部分のことです。
体の軸になるので、体幹がしっかりしていると体の動きがとても安定します。
アスリートが競技にかかわらず体幹を鍛えるのも、軸を正しく保ってスムーズに動くことで、けがを予防するためです。
今月の運動は腕をブラブラと振るのですが、このとき頭と体幹は動かないようにしっかりと維持し、肩から腕だけをブラブラさせます。
こうすることで、ふだんあまり使っていない体幹の筋肉に刺激が入り、まっすぐに体幹を維持しようという意識が働きやすくなります。
また、腕を振ることで上半身のリンパの流れや血流がとても良くなります。
指の先まで巡っていくのが実感できるはずです。
力が入ってガチガチだとリンパが流れない
自覚はなくても肩に力が入っている人がとても多く、必要のないところで力が入ると動きが制約されたりリンパの流れや血流も滞ってしまいます。肩こりや姿勢も悪くなります。力を抜く練習をしてみてください。
肩を持ち上げて耳にギューッと思い切り近づけます。
ストン! と思い切り、肩から腕の力を抜きます。
軽く足を開いて立ち、腕の力を抜きます。
顔と体幹はまっすぐ前を向いたまま、肩からブラブラと腕を左右に振ります。
体幹の筋肉が使われているのを意識してみてください。ブラブラと10 回ほど行いましょう。
《今月の寝る前10秒リンパ》
ギュウ〜ッ!! としてダラリ
全身に力を入れて緩める
あお向けになり、手はこぶしをギュウ~ッと握り、かかとは突き出します。全身に力を入れて5秒キープしたら、フ~ッと息を吐き出して脱力します。全身の力を抜いてリラックスするとリンパが全身を巡ります。
取材・文/石井美佐 撮影/藤田浩司 ヘアメイク/ange