ひざの痛みの原因の一つは「足先」だとご存知ですか? 今回ご紹介するのは、足首やひざ、足の前側の筋肉を伸ばしてひざの曲げ伸ばしをラクにするストレッチ。リンパティック・ストレッチの考案者・前新マミさんに「ひざの痛みを改善するストレッチ」を教えてもらいました。
リンパ体操とは
毎日激しい練習を重ねるバレリーナの疲れを早く取り、筋肉を蘇らせるメンテナンスのストレッチ。リンパの流れを促進して体の隅々まで巡らせ、体を修復・回復させて歪みを正すのが目的です。
『ひざが痛くて正座ができない人は足首が硬くなっています』
足の前側の筋肉を伸ばすと、ひざの曲げ伸ばしがラクになる
ひざが痛いと曲げ伸ばしするのがつらいので、足の前側の筋肉がだんだん硬くなり、柔軟性が乏しくなって足も上がりにくくなります。
もものつけ根からつま先までの前側の筋肉を伸ばして緩めてあげると、ひざの曲げ伸ばしはラクになります。
うつ伏せや横向きの姿勢で行えば、ひざに体重の負担がかかることもないので痛みがあっても行えます。
とくにひざが痛いと正座がしにくくなる人が多いのですが、これは足の筋肉だけでなく足首も硬くなっているから。
足首の周りにはリンパがたくさん集まっています。
足首を伸ばすと流れもよくなり、むくみが解消されて足先も上がるようになってつまずきを予防できます。
ひざの痛みの原因の一つは足先です
ひざの痛みは足先から
ひざの痛みはつま先の向きから来ていることが多いです。向きが悪いと筋肉にねじれが生じてひざが痛くなります。少しハの字に開いているのが正しい向きです。
【正しい足先】
○両足が外側を向く
×片方の足が内側を向く
×両足が内側を向く
体を歪ませない座り方
正座をするときは、足指を重ねないで足首はなるべくまっすぐにし、お尻をかかとの上にのせます。
平らな床の上にうつ伏せになり、片方のひざを曲げたらつま先をつかみます。
そのままかかとをお尻に近づけていき、10秒キープします。足首やひざ、足の前側が伸びていることを意識します。
反対側も同じように左右4回ずつ行います。
うつ伏せでは足に手が届かない人は横向きで!
横向きになり、上の足先を手でつかみ、かかとをお尻に引き寄せていきます。枕を使うとラクにできます。
《今月の寝る前10秒リンパ》
腰を伸ばしてリラックス
両足を手で胸に引き寄せ、さらに体にグッと押し付けるように引き寄せて10秒間そのままキープします。腰がジワリと伸びてきて翌朝スッキリ目覚められます。
取材・文/石井美佐 撮影/藤田浩司 ヘアメイク/ange