「正しい歩き方」セルフチェック。一生歩ける足になるには、太ももの力と重心が肝心

「いくつになっても自分の足で歩きたい」のは全ての人の望み。正しい歩き方を身につけて、好きな場所に出かけたり、趣味を楽しんだり、自分らしい日々を過ごしましょう。一宮西病院整形外科部長・人工関節センター長の巽 一郎(たつみ・いちろう)先生に、「歩き方の大切さとセルフチェックの仕方」を教えてもらいました。

【前回】体に負担がかかり、疲れやすくなり、老けて見られることも! 「間違った歩き方」がもたらす弊害とは

太ももの力と重心が肝心

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頭:頭が前に出過ぎないように常に骨盤の真上に保つ意識を。おなかを突き出すイメージで歩くと頭の出過ぎを防げます。

腕:肩の力を抜いて、自然なテンポで腕を振りましょう。

太もも:太もも前側の筋肉を強くすれば、ひざのぐらつきをサポートして歩行がラクに。

足:かかとから着地すること、内ももの筋肉をしっかり使うことを意識すると、バランスよく歩けます。


意識が変われば一生歩ける足になれる!

「診察室には手術が必要なほどの痛みを訴える人が大勢いらっしゃいます。しかし、歩き方を変えるだけで痛みがとれて、快適に暮らせる人もたくさんいます。意識と体の使い方を変えることで、一生自分の足で歩けます」と、巽先生。

歩くときに大切なのは、頭の位置と太ももの筋力、重心のかけ方。

「歩行時のひざのぐらつきを防いで快適に歩くには、太もも前側の筋肉をつけるのが重要。頭が前に出てしまう人の多くは、重心が足の外側(小指側)にかかってO脚気味になっています。外側ばかり使っていると、つま先が上げにくくなり、ちょっとした段差で転びやすくなるもの。重心は親指側にかけてください。ただし、X脚の人は小指側にかけるといいです」

ここからは、一生自分の足で歩ける方法を詳しくご紹介します。

太ももの力

セルフチェック】自分のタイプを知りましょう

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やり方

いすに座り、片方の足をお尻の位置よりも高く上げます。そのまま、つま先を自分の顔の方に向けて15秒数えましょう。

●15秒できた人は、一生歩ける力あり!
●できなかった人は、体操で、一生歩ける力をつけましょう。

靴底の減り方は?

靴底の減り方で自分の歩き方のタイプが分かります。さっそくチェックを!

《理想型》内側、外側が均等に減る

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体の重心

バランスよく歩けていると、内側、外側が均等に減り、特にかかとと、つま先のやや内側がすり減ります。「正しい立ち方」を行い、歩き出しに気を付けると、いくつになっても元気に歩行できます。「正しい歩き方」セルフチェック。一生歩ける足になるには、太ももの力と重心が肝心 2204_P013_03.jpg

《O脚型》外側だけが減る

「正しい歩き方」セルフチェック。一生歩ける足になるには、太ももの力と重心が肝心 2204_P013_04_W500.jpg体の重心

重心を足の外側にかける傾向にあり、O脚になっている可能性が。次第に足の外側の筋肉が張り、つま先が上げにくくなって、ひざ関節を伸ばしにくくなります。ひざや腰の痛みも起こりやすい体に。ひざを内側に入れて、重心は親指側にかけるよう意識を。

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《X脚型》内側だけが減る

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体の重心

日常的に親指からかかとの内側で全体を支えているのが特徴で、ひざが内側に入りX脚になっています。O脚の人と同様に、ひざや腰のトラブルが生じやすくなります。重心を小指側にかけるように意識して歩き、一生歩ける足を手に入れましょう。

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取材・文/オフィス・エム(寳田真由美) 撮影/西山輝彦 イラスト/織田美涼 モデル/川島佐和子(SPLASH)

 

<教えてくれた人>

一宮西病院整形外科部長・人工関節センター長

巽 一郎(たつみ・いちろう)先生

大阪市立大学医学部附属病院整形外科勤務中に米国メイヨー・クリニック、英国オックスフォード大学整形外科にて、世界最先端の技術を体得。2020年より現職。近著に『100年足腰 死ぬまで歩けるからだの使い方』(サンマーク出版)。

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この記事は『毎日が発見』2022年4月号に掲載の情報です。

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