「糖質は骨にも影響。食べる順番などを工夫」栄養整形医学の名医が実践する「糖尿病予防」生活習慣

進行すると、さまざまな合併症を引き起こす糖尿病。そこで、糖尿病の発症や進行を防ぐ健康術を、10人の名医が指南。食事、運動など、すぐにマネできるものばかりです! 今回は大友外科整形外科 院長の大友通明(おおとも・みちあき)先生が実践する「生活習慣」について伺いました。

【前回】「一汁三菜の食事でしっかり満足し、間食はナシ」予防レシピも開発! 専門医が実践する「糖尿病予防」生活習慣

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「栄養整形医学」を提唱・実践する

大友通明先生

「糖質は骨にも影響。食べる順番などを工夫」

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食後血糖の乱高下を経験

8年前の47歳のとき、顔や手のむくみ、不眠、不整脈、めまいを感じるようになり、血圧を測ったところ、180mmHg超え。

原因は糖質過多による血糖値のコントロール不全だったと思います。

当時は大の甘党で、無類の白米好き。

肉はあまり食べず、脂肪肝もありました。

糖質制限を実践しながら、栄養療法を勉強し始めました。

【食事】
食事食事は野菜→たんぱく質→ご飯

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肉、魚、卵、大豆を中心としたたんぱく質、野菜や寒天などの食物繊維、脂質を積極的に摂取しています。

食事はまず野菜、たんぱく質を食べ、最後にご飯(玄米、または白米)を食べるように。

こうすることで食後の急激な血糖値の上昇を防げます。

食前には多めの水を飲んでおきます。

食事中に水分を多く摂ると胃の消化液が薄まり、消化を妨げてしまうからです。

また、忙しいまま食事をすると交感神経が緊張していて胃腸がうまく働かないので、少しゆっくりしてから食べるようにしています。

間食には糖分を含まないミックスナッツやチーズ。

甘いものを食べるときは、その分ご飯などの糖質を食べないようにし、糖質の代謝を促すビタミンB1のサプリメントを飲んでいます。

血糖値を急激に上げるジュース類は飲みません

【運動】
運動食べたらすぐ運動!を日々の習慣に

昼食後または夕食直後に約4000~8000歩のウォーキング、スクワットや機器使用の筋トレを約5~10分しています。

食後すぐに運動して筋肉を使うと、血糖値の急上昇を防ぐことができます。

【予防のポイント】
茶色い食べ物を選んで骨の「糖化」も予防

糖尿病の大敵は急激な血糖値の上昇。

上昇させるのは精製された糖なので、白米よりも玄米、白い食パンより全粒粉パン、うどん、ラーメンよりも十割そばを選びましょう。

糖質は、たんぱく質や食物繊維と一緒に摂ることも大切。

糖質の摂り過ぎは骨の「糖化」も引き起こし、骨を弱く、もろくする原因にもなるので要注意です。

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取材・文/岡田知子(BLOOM) イラスト/鈴木衣津子
 

<教えてくれた人>

大友外科整形外科 院長
大友通明(おおとも・みちあき)先生
整形外科専門医、脊椎脊髄病医。東京医科大学医学部卒業。栄養療法を取り入れた栄養整形医学を確立し、2005年開院。著書に『寝たきりを防ぐ「栄養整形医学」 骨と筋肉が若返る食べ方』(青春出版社)。

この記事は『毎日が発見』2021年10月号に掲載の情報です。

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