すぐに疲れてしまう、おなかにガスがたまる、生理前に太りやすい...病院では原因が特定されづらい「なんとなくの不調」に悩まされていませんか? そこで、年間2000人以上の悩みに応えてきた漢方カウンセラー・大久保愛さんの著書『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)より、「漢方×栄養学×腸活」の考え方をもとにした「食薬」のエッセンスをご紹介。ぜひ、自分の「体の状態」に合わせて食事を選び、体調を整えてみてください。
シモの悩みにはギンナン入りつくね
大笑いしたときや重いものを持ったとき、セキやクシャミをしたときにおなかに力が加わり、尿漏れしてしまう人は多いようです。
特に女性の場合には、膀胱から尿道まで一直線で短いため、ちょっとした衝撃で漏れやすくなっています。
また、出産を機に骨盤が開いたり、骨盤底筋群が衰えたりした場合や、膀胱や膣を活性化させる女性ホルモンが減少する更年期にも、尿漏れしやすくなります。
一方、頻尿に悩む女性も少なくありません。
日中に何度も尿意を感じたり、就寝中に尿意で目覚めたりするのは、つらいものです。
漢方では、頻尿や尿漏れなどの"シモの悩み"には、「腎」の働きを整えると良いと考えられています。
とりたい食材
●ギンナン
マグネシウムが豊富で、尿道括約筋の働きを強化するため、昔から頻尿に効く食材といわれてきました。
また、ギンコライドという成分が血行を促進し、冷えからくる頻尿の改善に役立ちます。
ただ、食べすぎると、メチルピリドキシンという成分がビタミンB6の働きを阻害し、下痢や吐き気を起こす場合があるので注意しましょう。
●山芋
マグネシウムが多く含まれ、尿道括約筋の働きを強化するため、頻尿の予防に役立つとされています。
また、頻尿の漢方薬にも「山薬(さんやく)」という名前で配合されています。
さらに、若返りホルモンと呼ばれるDHEAと似た働きをするジオスゲニンが含まれています。
そのため、更年期の女性ホルモンの減少による頻尿の改善にも役立ちます。
お勧めレシピ
ギンナン入り鶏つくね
すりおろした山芋と鶏ひき肉で、つくねのタネをつくります。
具材にギンナンと枝豆を入れて、両面を焼いたら出来上がり。
殻つきのギンナンは封筒に入れて、電子レンジで1分ほど加熱すると殻が弾けます。
◎レンジにかけても破裂しない殻はキッチンバサミなどで割りましょう。料理中のパンッと弾ける音やパリッと割れる音なども、「腎」に活力を与えます。
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とにかくわかりやすい!「漢方×栄養学×腸活」をかけ合わせて、日々の食事を中心に、心と体を整えて不調を解消する55のメソッドが収録されています