アラフィフ女性にとって、身近なテーマである「更年期」。でも、更年期に起こる心身の不調の症状や程度、改善法は本当に人それぞれですよね。そこで、薬剤師やジャーナリストの方に、漢方で更年期症状が快方に向かった方のケースをお聞きする「更年期『漢方』相談室」を連載形式でお届け。第10回は、漢方薬・生薬認定薬剤師の清水みゆきさんに「更年期のだるさ」についてお聞きしました。
こんにちは、「あんしん漢方(オンラインAI漢方)」で薬剤師として働いている、 清水みゆきです。
40代になってから、たくさん寝ても疲れがとれずに朝からだるい、最近疲れやすくなったなどのお悩みをお持ちではありませんか?
それはもしかしたら更年期のせいかもしれません。
45~55歳の閉経前後の10年間は更年期と呼ばれており、この時期は、ホルモンバランスの影響でだるさや疲れを生じることがあります。
私の対応したお客様でも、ちょうど更年期の年代の方で、だるさや倦怠感が続いてつらいとお悩みの方がいらっしゃいました。
学校行事やPTA活動にも積極的に参加する熱心なお母さんだったのに、体のだるさでPTA活動だけでなくパートの仕事もできなくなり、もとの快活な性格がすっかり影をひそめて家庭も暗くなり、つらい毎日を過ごしていたそうです。
そんなHさん(48歳)が漢方でだるさを改善できた事例を通して、更年期の不調の改善方法をお伝えいたします。
1.更年期のだるさの原因
更年期やプレ更年期の不調は、卵巣の老化による女性ホルモンの減少や、ストレスが原因です。
ホルモンバランスが乱れることで自律神経が不安定になり、心身共に気になる症状が出てきます。
それが、だるさや疲れにつながります。また、生活上のストレスも疲れやだるさを感じる一つの要因です。
更年期に現れる疲れやだるさの症状は、気(生命エネルギー)や血(栄養を運ぶ血液)の不足によるものと考えられています。
女性は月経の度に血を消耗するため、更年期になると血が不足し、血から栄養を与えられる気(生命エネルギー)の量や巡りが悪くなります。
気血が不足すると、体だけでなく気持ちもしっかりと保てなくなります。
また、更年期になると、腎で蓄えている精(気をつくり出す生命活動の基本物質)が不足するため、腎が弱り気が不足して元気がでなくなってしまうのです。
2.仕事もPTAもできなくなる程のだるさ...気疲れでストレスもMAX
48歳女性Hさんのエピソードをご紹介いたします。
Hさんは、小学生と中学生のお子さんの4人家族。
お子さんの学校の行事やPTAなどにも積極的に参加する教育熱心で元気いっぱいのお母さんでした。
しかし、最近生理がこないかも・・・と感じ始めた2か月ほど前から、体のだるさや、やる気がでない状態が続くようになっているとのことでした。
私が具体的な症状を伺っても、なんとなく本調子ではないご自身の体調についてうまく言葉にするのが難しいご様子でした。
さらにじっくりお話を聞いていると、それまで順調だった生理が遅れているため、「閉経したら、もう女性として終わりなのではないか」「更年期になると体調が悪くなってこれまで通りに動けなくなる」など、不安や苛立ちなど、いろいろな感情があるようでした。
子育ての合間に、週に2~3回のペースで続けていた工場での検品やシール貼りなどのパートの仕事も、最近はだるさや疲れで勤務できず、家事をこなすのがやっとという状態とのことでした。
「現在、子どもの学校のPTA役員をしているんです。私は広報委員なので、学校行事の際には写真撮影などの取材を行うのが仕事です。これまでは元気いっぱいな子どもたちの写真を撮るのが好きで、『普通の家族席よりも、近くで子どもたちの姿が撮れる!PTAをやっててラッキ~!』と、いつも楽しみに参加していたのですが・・・
あるとき、合唱コンクールの撮影をする予定だったのですが、当日はあまりにもだるさがひどくて、起き上がれなかったんです。泣く泣く同じPTA役員のママ友に、欠席することを連絡しました。ママ友は、LINEでは『私が撮っておくから気にしないで、ゆっくり休んでね!』と言ってくれましたが、迷惑をかけているというストレスや、PTAの仕事をさぼってと陰口を言われているのではないかと気になるようになってしまって・・・
仲が良かったPTA役員のメンバーとも距離を置くようになってしまいました。
その日から病気でもないのにぼんやりして動けない自分にイライラして、体だけでなく気持ちも不安定になりつらい毎日が続いていました。
家事はなんとかこなしていましたが、私にいつもの元気がないので、家庭もなんとなく暗く静かになりがちで。
そんなとき、姉から電話がかかってきて『体調悪いんだって?もしかしたら、更年期のせいじゃない?』と言われました。
更年期と言えば、かーっとのぼせたり、汗をかくホットフラッシュくらいしか知らなかったのですが、だるさや疲れ、気分の落ち込みなども更年期障害の症状として出ることを教えてもらいました。
姉の勧めで近くの婦人科に行ったところ、漢方薬を処方されました。
服用を始めると、まずイライラや落ち込むことが減ってきたと感じました。
気持ちが安定してきたせいか、朝のだるさも少しずつ改善し、だんだんといつも通りに動けるようになってきました。
漢方薬だけではなく、食事や睡眠などにも気を遣うようにしています。
そのおかげで、今では体調もすっかり回復して、以前のようにPTAやパートの仕事もこなせるようになりました。主人も子ども達も私が元気になって喜んでいます!」
Hさんはご自身が撮ったお子さんの写真を嬉しそうに見せてくださいました。
元気いっぱいで、やさしいお母さんらしい笑顔がとても印象的でした。
3.更年期のだるさは漢方で根本的に改善
女性ホルモンの変化は目に見えないので気がつきにくいですが、40代に入り、以下のような症状が見られる場合は、更年期の影響によるだるさかもしれません。
<これって更年期のだるさ?チェックリスト>
・ほてりやのぼせ、発汗を伴う倦怠感やだるさがある
・疲れてだるいだけでなく、動悸や息切れもある
・何もやる気が起きず、気持ちもふさぎこみがち
ただし、疲れやだるさが長引く場合は、原因を自己判断せずに内科や婦人科などを受診して検査してもらいましょう。
「このだるさはもしかして更年期のせい?」
「体質改善して若いころの快適さを取り戻したい!」
そんな方におすすめなのが、漢方です。
更年期の不調には漢方が効くことが多く、更年期障害をきっかけに漢方を飲み始めたという女性は多くいらっしゃいます。
一般的に西洋薬よりも副作用が少ないとされておりますし、対症療法ではなく、体質の改善に働きかけることで根本的な解決を目指すものですので、同じ症状を繰り返したくない方に最適です。
また、健康的な食事やセルフケアを毎日続けるのは苦手という方も、医薬品として効果が認められた漢方薬なら、症状や体質に合ったものを毎日飲むだけなので、手間なく気軽に継続できます。
今回Hさんが服用した漢方は「加味逍遙散(かみしょうようさん)」という更年期前後の疲れやだるさの症状によく使われる漢方でした。
加味逍遙散は、気のバランスの乱れや血の不足や滞りを解消して、イライラやホットフラッシュを伴うだるさや疲れを改善します。
更年期のだるさや疲れの改善には、他にも以下の漢方が使われることがあります。
●八味地黄丸(はちみじおうがん)
冷えやむくみ、頻尿が気になる方向け
体をあたため腎を補い、加齢による衰えを補い元気をつける漢方薬です。
●補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
食欲がない、元気がない方向け
胃腸のはたらきをととのえて気を補い、疲れやだるさを改善します。
なぜ何種類もあるのかというと、同じ冷えであっても、体質や体型などによって、有効な漢方が異なるためです。
体質に合っていない場合は、効果が出ないことや、副作用が出ることもあります。購入時にはできる限り漢方に精通した医師、薬剤師等にご相談ください。
「自分に合った漢方薬が知りたい」「コスパ良く漢方を飲んでみたい」という方には、AI(人工知能)と漢方のプロフェッショナルが効く漢方を見極めて、ご自宅まで届けてくれる「あんしん漢方(オンラインAI漢方)」などの、スマホで気軽に頼めるサービスもおすすめです。
4.疲れやだるさの悩みを解消して更年期を笑顔で過ごしましょう!
「最近、疲れやすくてやる気がでない」
「たくさん寝たはずなのに疲れがとれない、朝からからだがだるい」
その疲れやだるさは更年期が原因かもしれません。
漢方で心と体のバランスを整えて、更年期も元気な笑顔で過ごしていきましょう!