首や肩、背中の「こり」に悩まされていませんか? その原因は、「背骨の中心となる胸椎にあるんです」と、テニスボール矯正の考案者である酒井慎太郎さんは言います。そこで、酒井さんの著書『肩こり・首痛完全解消! 10秒胸椎のばし』(KADOKAWA)から、毎日10秒続けるだけで効果がある「胸椎のばし」のメリットや具体的な方法をご紹介します。
胸椎が動かなくなると、老化の波が一斉に押し寄せる
「胸椎の不調は、老化の始まり」―こう断言しても、私は決して言いすぎではないと思います。
なぜならみなさん、これまで述べてきたことを振り返りながら、少し考えてみてください。
胸椎が動かなくなると、首、肩、腰、ひざなどの関節の動きが低下していきます。
こりや痛みなどの症状を訴えて、思うように動けなくなっていくことも少なくありません。
関節の機能は、使わないでいるとどんどん落ちてしまいますから、てきめんに運動機能が低下していってしまう場合もあります。
また、胸椎が動かなくなると、病気や不定愁訴に悩まされがちになります。
神経や自律神経が圧迫されると、頭痛、めまい、吐き気、うつなどに見舞われやすくなるのは先に述べた通り。
なかには、体中が不調のオンパレードのような状態になって憔悴しきってしまう場合もあります。
さらに、胸椎が動かなくなると、体型や体の動きから若々しさが失われていきます。
繰り返しになりますが、ねこ背になり、おなかやお尻に脂肪がついて体型が崩れ、そのうえ、日常の体の運びがスムーズにいかなくなって、ちょっとした動作にも〝年寄り感〟が漂うようになっていく。
実年齢は若いのに、老けて見られてしまう場合も少なくありません。
いかがでしょう。
まさに、胸椎の不調を合図にして老化の波が次々に押し寄せてくるようなもの。
胸椎が動かなくなると、こういったさまざまな不調やトラブルに襲われて、じわじわと老け込んでいってしまうのです。
では、いったいどんな対策を打てばいいのか。
『胸椎のばし』をはじめとしたケアを行なって、胸椎の動きをしなやかに保っていけばいいのです。
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そうすれば、老化の勢いを弱め、進行を遅らせることができるはず。
老化は誰しも避けられない生理現象なので全面的にストップさせることはできませんが、少なくとも押し寄せてくる老化の〝大波〟を〝さざ波〟程度にすることができるのではないでしょうか。
とにかく、老化を防いで若さを保っていけるかどうかには、どれだけ胸椎をしなやかにキープできるかが非常に大きく影響しているのです。
しっかりケアを行なっていけば、若返ることだって可能でしょう。
私は、ある意味、その辺のアンチエイジングを行なうよりも、胸椎の機能をよくするほうがよっぽど若返り効果があるのではないかと思っています。
背すじがスッとのび、体の動きや動作がスムーズになり、関節も健康もなめらかに回るようになっていくのですから、若く見られること請け合いです。
ですから、みなさんも、胸椎を健康にすることによって、老化予防・アンチエイジングに努めてみてはいかがでしょう。
きっと、胸椎のしなやかさが戻ってくれば、体も心もしなやかさを取り戻し、5年か10年くらい若返るのではないでしょうか。
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