「生理前に甘ものが食べたくなる」「急に天然パーマになった」など、体に起こる不思議な現象。そんな体の仕組みを科学的視点から解説する書籍『医者も驚いた!ざんねんな人体のしくみ』(工藤隆文/青春出版社)から、特に女性にまつわる人体のメカニズムをご紹介します。
若いころはサラサラヘアー。なのに、いつの間にか天然パーマになっちゃった!
ざんねんながら人間は歳には逆らえないもので、歳をとると身体のあちこちに、さまざまな劣化が見られるようになります。
その代表が肌の衰えですが、もうひとつが頭髪に表れる、白髪や薄毛といった、さまざまな変化です。
男性も女性も、歳とともにどうしても薄毛の人が増えていきますが、その前に増えるのが、実はくせ毛です。
若い頃はサラサラの直毛だった人でも、40代もすぎた頃から、少しずつ髪にうねりが出はじめるのです。
特に女性は、男性に比べて毛が長いのが一般的なので、毛質の変化は男性よりもはっきりと感じられることが多いようです。
年齢によるくせ毛の原因は、大きく2つあります。
まずは、皮膚の老化です。
歳をとると顔や身体の皮膚がたるみはじめるように、頭部の皮膚も実はたるみはじめています。
すると、もともとまっすぐだった毛穴も緩くカーブを描くようになり、そこで育ってくる毛もカールしてしまうのです。
もうひとつが、髪の毛の内部構造の変化です。
髪の毛は、外側がキューティクルで覆われていて、その中はコルテックスという細胞の束でできています。
もともとコルテックスには、小さな細胞がきれいに並行に並んでいるタイプと、細胞がねじれて並んいるタイプの2種類があります。
ねじれているタイプがあっても、それが全体的に均一に混ざっていれば髪にうねりは出ないのですが、ざんねんなことに、年齢とともにコルテックスの量が減り、かつ、2種類のコルテックスの分布に偏りが出ることで、髪にうねりが出てしまうのです。
自然な現象なので、あまり気にしないほうがいいと思いますが、頭皮のマッサージをしたり、洗髪後は完全にしっかり乾かすように心がけることで、うねりを多少抑えられる可能性はあるようです。
医者も驚く体の不思議「ざんねんな人体のしくみ」記事リストはこちら!
体におこる75の不思議な変化や現象を医学的・科学的に解説されています