今回紹介する『腕輪っか のぞき体操』は、腎(主に腎臓+副腎)の周りを刺激する体操です。
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ギューッとねじっておなか、背中、骨盤底筋を強化
「なかなか疲れが取れない」「体がだるい」という人は、腎(主に腎臓+副腎)が弱っているかもしれません。「腎臓は、老廃物の排出や血圧の調節、赤血球をつくるホルモンのコントロール、電解質バランスの調整などを担っています。腎が疲れると血行が悪くなり、体に必要な酸素や栄養が全身に行き渡らなくなって疲れやすくなります。さらに機能が低下すると、動脈硬化や脳梗塞などさまざまな病気の原因にもなります」と、菱川望先生。
腎はあらゆる臓器に影響を及ぼし、全身の健康を左右するだけに、腎の疲れを取り、機能を高めることが大切です。「東洋医学では、主に腎臓と副腎を合わせて"腎"といい、生命を司るエネルギーの源とされています。腎の健康には、深い呼吸と腎臓周りをひねったり、ねじったりする体操が効果的です」と、高橋依子さん。
『腕輪っか のぞき体操』では、体をねじることで腎の周りを刺激して、臓器の働きを高めます。肩甲骨周りの筋肉が自然と伸びるため、肋間筋が広がり、呼吸が深くなる効果も。また、体をねじる際、骨盤底筋に力が入るため、尿漏れや頻尿の予防・改善にも役立ちます。
体操中は、動きに合わせて大きな声で「あー、うー、んー」と、長めに言いましょう。自然と腹式呼吸ができ、内臓が刺激されて腎を活性化してくれます。
ひねって、のぞいて、内臓を刺激!
腕輪っか のぞき体操(2セット)
■期待できること
・呼吸が深くできるようになる
・背中がすっきりする
・尿漏れや頻尿を予防・改善する
・おなか周りがすっきり
■基本姿勢
床に足を投げ出して座り、両手を体の前で組み、腕で輪っかを作ります。
■ポイント
腕で作った輪っかをのぞき込む
腕の中をのぞき込むことで肩甲骨周りの筋肉が刺激され、肋間筋が伸ばせます。すると、より深い呼吸ができるようになり、腎(主に腎臓+副腎)の働きが活性化します。
片方のお尻を引くときは、ひざを曲げないように気を付けましょう。
(1)「あー」と言いながら左側のお尻を引き、引いた方向に上体を斜めに倒す。輪にした腕の中から斜め後ろをのぞき込む。
(2)体を元に戻し「うー」の声で右側のお尻を引き、引いた方向に上体を斜めに倒す。腕の中から斜め後ろをのぞき込む。
(3)再び体を戻して「んー」と言いながら左側のお尻を引き、(1)と同じ動きを行う。2セット目は反対側 [(2)の姿勢 ]からはじめる。
取材・文/笑(寳田真由美) 撮影/西山輝彦