おしっこを貯める力をつける!3カ月続けたい「膀胱訓練」とは

「トイレに行く回数が増えた」「残尿感がある」などの症状、もしかしたら「膀胱炎」のせいかもしれません。そこで、膀胱炎になる原因や理由、予防法を、医療法人 東和会第一東和会病院 女性泌尿器科・ウロギネコロジーセンター長の竹山政美先生に教えていただきました。

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トイレをがまんすることで膀胱でためる力を強化

がまんできない尿意や尿もれを気にするあまり、少ししか尿がたまっていないのにトイレに行くくせがついてしまうと、膀胱が小さくなったり、過敏になったりして、尿を十分に蓄えることができなくなることがあります。

「膀胱は、ある程度空っぽにできないといけません。おしっこがすっきり出ない人や、何度も膀胱炎になる人など排尿障害のある人は、おしっこを十分にためられる力をつける必要があります。トイレをがまんすると膀胱炎になると思っている人は少なくないですが、排尿をがまんすることで膀胱炎になることはまずありません。膀胱内に尿がたまってきて最初に感じる尿意を初期尿意といい、100~150mLであることが多いです。このとき排尿する習慣がついてしまうと、膀胱に尿をためられる容量が少なくなってしまい、頻尿の原因となります。

頻尿になると、尿道の近くに細菌を繁殖させてしまう環境ができやすくなってしまいます。すると、膀胱炎にかかる危険性が高まります。日常生活においては3~4時間程度の間隔で排尿するのが理想的です。尿意を1~2回がまんして、膀胱に尿をためる訓練を膀胱訓練といい、過活動膀胱や膀胱炎などの排尿障害の治療や予防に役立ちます」(竹山先生)

 

●膀胱訓練のやり方

(1)排尿日誌つけます。
自分の最大膀胱容量、排尿回数、排尿間隔をチェックします。

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(2)尿意の波を知る
尿意には波があり、強くなったり弱くなったりします。尿意が強いときに行動するとおしっこがもれやすくなるので、尿意が強いときには行動すること自体をがまんをし、弱まったらトイレに行きましょう。

(3)排尿間隔を引き延ばす
トイレに行きたくなったら、尿道口に圧力をかけて骨盤底筋を締め、何度か尿意をがまんします。尿意の波がいったん落ち着いた段階で、排尿以外のことを考えながらトイレに行きます。5分がまんできるようになったら、次は10分、その次は20分、その次は30分と少しずつ間隔を延ばしていきましょう。

(4)膀胱訓練は3カ月続ける
膀胱訓練を続けると、「最大膀胱容量が増えた」「排尿の間隔が長くなった」「生活に支障がなくなった」などの効果を期待できます。たとえ効果を実感できなくても、必ず3カ月は続けましょう。最も多い排尿量を最大膀胱容量と見なし、それを目標の目安にします。少なくとも、最大膀胱容量が200mLぐらいになるまでは訓練を続けましょう。

膀胱訓練中は水分摂取を控える必要はありません。お酒やカフェインが含まれるものは利尿作用があるので、できれば避けるのが無難です。また、「万一の場合に備えてトイレに行く」という行為は、控えるように心がけてください。就寝中にトイレに行きたくなった場合は、がまんせずに行きましょう。

ただし、前立腺肥大症などでおしっこが出にくい人や、少しずつ尿がもれる人には、膀胱訓練は適しません。膀胱訓練を続けても頻尿などの排尿障害が改善しない場合は、泌尿器科で相談しましょう。

 

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取材・文/笑(寳田真由美)

 

 

<教えてくれた人>

竹山政美(たけやま・まさみ)先生

医療法人 東和会第一東和会病院 女性泌尿器科・ウロギネコロジーセンター長。

大阪大学医学部卒業。健保連・大阪中央病院泌尿器科勤務、市立堺病院泌尿器科医長、健保連・大阪中央病院泌尿器科部長・医務局長を経て2009年10月に泉北藤井病院/梅田ガーデンシティ女性クリニックにウロギネセンターを開設。2015年3月より現職。著書に、『女性泌尿器科へ行こう! 骨盤臓器脱・尿もれ・間質性膀胱炎の治療と手術を受ける人へ』(共著・メディカ出版)などがある。

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