ダイエット効果や健康効果が多くのメディアで注目されている食材、「もち麦」。なぜもち麦が身体にいいのか?ダイエットしたい人にオススメなのかを、順天堂大学医学部教授の小林 弘幸先生がわかりやすく解説します。
充実のレシピ紹介は、きっとあなたの「もち麦ダイエット」をサポートしてくれるはず。
もち麦によって2週間で変わる体を、あなたも感じてみませんか?
※この記事は『2週間で体が変わる「もち麦」ダイエット』(小林 弘幸/KADOKAWA)からの抜粋です。
「もち麦」ってどんなもの?
「もち麦」を初めて耳にする人も多いかもしれません。
ここでは、もち麦の特徴から栄養価まで、もち麦の基本をご紹介します。
大麦の一種です
もち麦とはその名のとおり、麦の仲間。大麦の一種で、米や小麦と同じ穀類に分類されます。もち麦と呼ばれるのは、「もち性」の大麦だから。米にうるち米ともち米があるように、大麦にも含まれているデンプン(アミロースとアミロペクチン)の割合によって、うるち性ともち性に分類されます。
ちなみに、一般的に親しまれている麦ごはんはといえば......こちらは「うるち性」の押し麦が使われています。
うるち性の押し麦にはプチプチとした食感が、もち性のもち麦にはモチモチとした食感に特徴があります。
【もち性】
おもにもち麦など。アミロースのほかアミロペクチンも含むため粘りがある。これがモチモチの食感に。
【うるち性】
おもに押し麦など。含まれるデンプンがほぼアミロースで、かんだとき皮がはじけるようなプチプチ感が。
食物繊維の量が白米の25倍!
もち麦がダイエットに最適な理由は、食物繊維の量とバランスにあります。食物繊維の量は白米と比べて約25倍!
しかもカロリーは白米より少ないという優良食。また、食物繊維には「水溶性」と「不溶性」がありますが、もち麦はその両方をバランスよく含んでいます。しかも、あらゆる食べ物のなかでも、水溶性食物繊維の量がもっとも多いといわれているのです。この水溶性食物繊維が、糖質の消化・吸収をゆるやかにし、血糖値の急上昇を防ぐほか、腸内環境を整えながら、腸からやせやすい体をつくってくれます。
もち麦は、カロリーが少ないのに、食物繊維が多い!
米と一緒に炊いたり料理に混ぜていただきます
簡単なのは、一般的な雑穀と同じようにお米に混ぜて炊き、白米の代わりにいただく方法です。たとえば、お米にその半量のもち麦を混ぜて炊いた場合、白米に比べてカロリーが20kcalダウン。食べる量を減らさずとも、カロリーだけ減らすことができます。また、モチモチとしたかみごたえによって満腹中枢が刺激されるため、かえってふだん食べる量よりも少量で満足感があるかもしれません。
白米の代わりに
料理に加えて
スーパーのお米売り場をチェックしましょう
もち麦はスーパーや量販店のお米や雑穀コーナーで取り扱いがあります。最近はネットストアでも購入可能。ただし、商品を選ぶ際はパッケージなどの表示をチェックしましょう。「押し麦」「麦芽大麦」など、さまざまな麦製品がありますが、大事なのは「もち性の大麦」かどうか。同じもち麦でも、色や形が違うタイプもあったりしますが、パッケージ裏の原材料の部分に「もち性麦」「もち麦」などと表示されているものであれば大丈夫です。
モチモチとした食感がクセになります
もち麦自体にはほんのりとした味しかなく、くせがないので、どんな食材、料理に合わせてもおいしくいただけます。
主食にも、おかずにもなりますが、意外なところではスイーツに活用するのも一案です。たとえば、もち麦ごはんでつくった団子をお汁粉(しるこ)のお餅代わりにしてもおいしい!
スムージーに入れると「モチモチした食感がタピオカみたい!」などという声も。意外なおいしさが楽しめます。
【米粒麦】
中心の黒い筋に沿って2つに切り、米の粒状に磨いたもの。形や比重が米とほぼ同じなので米と一緒に炊飯しやすい。
【丸麦】
大麦の外皮を取り除き、周りを削って整えたもの。米粒麦よりは大きめ。
【色あり】
粒が紫に色づいているものは、外皮を多く残す精麦を行ったもの。その分、栄養価や食感は異なります。
次の記事「とりあえず2週間続けてみて。 もち麦ダイエットの簡単ルール/もち麦ダイエット(2)」はこちら。