ダイエット効果や健康効果が多くのメディアで注目されている食材、「もち麦」。なぜもち麦が身体にいいのか? ダイエットしたい人にオススメなのかを、順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生がわかりやすく解説します。
もち麦によって2週間で変わる体を、あなたも感じてみませんか?
※この記事は『2週間で体が変わる「もち麦」ダイエット』(小林 弘幸/KADOKAWA)からの抜粋です。
前の記事「食物繊維が白米の25倍も! 注目の「もち麦」ってどんな食材?/もち麦ダイエット(1)」はこちら。
「もち麦」ダイエットのルールは2つだけ
【ルール1】1日2回のもち麦ごはんを食べるだけ
※大さじ5杯分
「もち麦」ダイエットは、ふだん不足しがちな食物繊維をとって、とくに水溶性食物繊維がもつ、1.血糖値の上昇を抑える、2.腸内環境を整える......などの働きを効率的に取り入れる方法です。
そのため、もち麦は1日2回食べることを目標に。たとえば、米2:もち麦1の割合で炊いた「5割炊きもち麦ごはん」なら、朝食と夕食でそれぞれお茶碗1杯ずつが目安量です。
もち麦の食べ方はほかにもありますが、まずは取り入れやすい「もち麦ごはん」から!
つまり...
白米を食べるより糖質を減らせて食物繊維が十分とれる
【ルール2】とりあえず2週間続けるだけ
もち麦の食物繊維は腸内で善玉菌を増やし、やせやすい体へと体質改善してくれます。腸内環境は約2週間で改善していくので、まずは2週間もち麦生活を続けてみましょう。次のような変化が起こります。
1.もち麦を食べる
2.食物繊維で善玉菌が増える
3.腸内環境がよくなる
4.消化・吸収や血流など体内循環がアップする
5.便秘が解消される
結果、溜まりにくい体になります。
たった2週間、低繊維で高タンパク質、高動物性脂肪の食事に変えただけで病気のリスクが高い腸状態になったという海外の研究結果も。腸はそれだけ柔軟に変化する器官なのです。
つまり...
腸の特徴を活かしているから無理せず痩せられる
「もち麦ダイエット」はこんな人におすすめ
□炭水化物が好き
□糖質制限ダイエットはうまくいかなかった
□食物繊維が不足していると思う
□食事を減らすのはツライ!
□つねに便秘がち
□早食い傾向がある
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リバウンドも厳しい食事制限もないから無理せず続けられる
もち麦は食物繊維の「量」と「バランス」がスゴイ!
とりにくい"水溶性"も手軽にとれる
もち麦が注目されている理由は食物繊維の豊富さにあります。白米と比較すると、なんとその量約25倍!食べ物の中でもっとも食物繊維が多いとされるごぼうと比べても2倍以上あります。
食物繊維には不溶性と水溶性の2種類があり、不溶性食物繊維は、水に溶けずに腸内の水分を吸ってふくらみ、便のかさを増やして排便を促すように働きます。
一方、水溶性食物繊維は水に溶けて糖質の吸収、消化をおだやかにし、血糖値の上昇を防ぐなど、近年の研究でさまざまな健康効果が判明しました。そのため、ダイエットや糖尿病予防に働いてくれると、注目されているのです。
不溶性食物繊維が根菜やいも類、豆類、玄米などに多く含まれているのにくらべ、水溶性食物繊維を一度にたくさんとれる食品はそう多くありません(下のグラフ参照)。もち麦は事実上、水溶性食物繊維食品のエースといえるでしょう。
提供:アメリカ穀物協会
上の写真の青い部分が食物繊維。小麦やオーツ麦がおもに外皮に含まれているのに対し、もち麦は内側の胚乳などにも含まれています。
水溶性食物繊維のおもな働き
●血糖値の上昇を抑制
●コレステロールの増加を抑える
●内臓脂肪を減らす
不溶性食物繊維のおもな働き
●便のかさを増やして腸を刺激、便秘解消を促す
●水分や老廃物を吸着して体外に排出する
さらに共通の働きも!
かみごたえを高めて満足感アップ、腹持ちがよくなり食べすぎ防止
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