手や指が使いにくい、痛い...。それ、手指の病気がはじまっているかも!

多くの女性が経験したことがある「手や指が痛い」「しびれる」といったトラブル。たかが手や指のことだからと放置すると、指が変形する、手術が必要になるなど、将来、手指の病気を発症することが心配されます。手指の病気について、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科整形外科学助教の藤田浩二先生にお伺いしました。

 

女性に多い手指のトラブル不調を見逃さず早期対応を

1810p052_01.jpg手や指の痛みやしびれ、違和感などに悩んでいる女性は少なくありません。ところが、〝何となくおかしい"と思っても我慢できないほどではなかったり、見た目に変化がなかったりすると、何もせずにやり過ごしてしまうことが大半です。

「手や指の病気は、いかに早く気付くことができるかがとても重要です。日常生活での使いにくさや、痛み、しびれなどの症状を見逃さず、適切に対応することで、後々の不調を最小限に抑えることができます」と、東京医科歯科大学整形外科学の藤田浩二先生。

では、不調を見逃さないためには、どんなことに気を付けたらよいのでしょう?

手のトラブルは、圧倒的に女性の方が多く、中でも手根管症候群、ばね指、ドケルバン病の三つの病気が約8割を占めます。

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「手根管症候群は、しびれや痛みが特徴的です。初期の段階で手の専門医を受診すれば、安静や投薬などで回復が見込めます。ばね指とドケルバン病は、腱鞘炎(けんしょうえん)の一種です。何となく指や手首が痛いという人は、腱鞘炎が始まっている可能性があります。気付いたときに、手や指をストレッチすることで悪化を防げます」(藤田先生)。

手や指の不調は、手指の使い過ぎが原因と思われがちですが、実ははっきりとした原因は分かっていません。妊娠中や更年期以降の女性にも多いため、ホルモンバランスの変化も影響すると考えられています。その他、糖尿病や透析治療中の人にも多く見られます。それだけに、誰に起こっても不思議ではありません。

「手指の病気予防には、体を整えることが大切です。というのも、肩が悪い人は股関節の動きが鈍い、股関節が硬い人は肩やひじにトラブルを起こしやすいものです。筋肉や神経はつながっていますので、そういった手指とは別の部位の不調が、手指の痛みやしびれにつながることもあると考えられます」(藤田先生)。

将来の手指の病気を予防するには手や指のちょっとした不調を見過ごさないのが第一。加えて、手や指に負担がかからないよう、正しい姿勢で生活するよう心がけましょう。

 
●見逃さないで
手指のトラブル4つのSOS

SOS1:日常生活の中の動作で手や指の使いにくさを感じる
「ドアノブを回しにくい」「ペットボトルのふたを開けにくい」「小銭が取りにくい」「手指の力が入りにくい」など、いままで問題なくできていたことが、できなくなったと感じる。

SOS2:しびれが続く
「手や指のしびれが1週間以上続く」「季節の変わり目や寒くなってくると、手指のしびれが強くなる」といった場合。時々しびれを感じることがあるが、すぐに元に戻るといった場合は問題ありません。


SOS3:手や指が痛む
「じっとしていても手や指が痛む」「痛みが継続する」「痛みがぶり返す」といった場合は、整形外科や手外科などの医療機関を受診しましょう。すぐに痛みが治まる場合は、様子を見ましょう」。

SOS4:手や指が変形してきた
かなり症状が進行しています。至急、手の専門医を受診しましょう。手の専門医は、日本手外科学会のホームページで探すことができます。

一つでも思い当たることがあったら手指の病気が始まっているかも!手の専門医を受診しましょう。

 

●こんな病気の可能性も!

脳卒中
片方の手足だけにしびれが起こったり、感覚が普段と違う他、ろれつが回らない、食事中に箸を落とすなどの症状が起こります。

糖尿病
初期は手指の症状は見られませんが、進行すると末梢神経に障害が出て、痛みやしびれが現れるようになります。足に同様の症状が出るケースもよく見られます。

首の病気
手のしびれや痛み、首から肩、腕、指先にかけてのしびれや痛み、手の指が動かしにくいなどの症状がある場合は、首の骨が変形して起こる頸けい椎つい症や頸椎症性神経根症などが疑われます。

変形性関節症
指の関節に変形が起き、指が真っすぐ伸ばせなくなります。指の第一関節や第二関節に起こります。さらに親指では、第三関節であるCM関節にも起こります。

関節リウマチ
変形性関節症(上記)と同様に、指の関節に変形が起こり、真っすぐ伸ばせなくなります。主に、第二関節と第三関節に起こります。朝方に起こる手指のこわばり症状ではじまることが多く見られます。

 

次の記事「親指の付け根がやせていませんか? 女性に多い「手根管症候群」に注意!(2)」はこちら。

取材・文/笑(寳田真由美)

 

藤田浩二(ふじた・こうじ)先生

東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 整形外科学助教。専門は、手外科、骨粗鬆症、骨代謝。

日本手外科学会のホームページ

 

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この記事は『毎日が発見』2018年10月号に掲載の情報です。
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