「首のイボ」の患者数は急増中。放置すると危ないのはどんなイボ?

pixta_2050549_S.jpg中高年以降で必ずといっていいほどよく見られる「首のイボ」は一種の加齢現象といえます。必ずしも治療を必要とする病気ではありませんが、加齢とともに増加したり、大きくなったりします。

「首のイボ」の種類や特徴、治療方法などについて、はなふさ皮膚科の花房火月先生に教えていただきました。

 
「首のイボを診てほしい」と訴える患者さんはとても多くなっていますが、「イボ」という呼び方は医学的な呼び方ではなく、通称です。
首にできるポツポツは、「脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)」と呼ばれる表皮細胞の良性腫瘍である場合と、「軟性線維腫(なんせいせんいしゅ)」といった真皮(しんぴ)(※)が突出した一種のヘルニアである場合がほとんどです。

※皮膚を構成する3層の一つ。表皮と皮下脂肪組織の間に位置する。

 

50代以上の「首のイボ」。主な種類と特徴は?

(1)脂漏性角化症(老人性疣贅(ゆうぜい))

 ● 直径1㎜~2㎝、褐色や黒褐色の表皮細胞が腫瘍化する良性腫瘍。紫外線や摩擦など皮膚へのダメージの蓄積が原因
 ●閉経など、女性ホルモンの減少と関連があるともいわれる

 ● 全身に急激に多発した場合などは、内臓腫瘍が潜んでいる可能性も(レーザー・トレラー兆候)

 

(2)軟性線維腫(アクロコルドン、スキンタッグと呼ばれることもある)

 ●直径2、3㎜~5㎜程度の真皮が突出するヘルニア。摩擦が大きな原因
 ●肌色の他、褐色や黒褐色などさまざま
 ●更年期を経過した中高年の女性に多く、肥満体、糖尿病との関連があると
 ●形状によって、以下の呼び方もある

【アクロコルドン】
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小さく、あまり盛り上がっていない褐色のイボ

 

【スキンタッグ】1808p089_02.jpg

アクロコルドンより少し大きく突出しているイボ

 

【軟性線維腫】1808p089_01.jpg

直径5㎜程度の大型のイボ

 

◎放っておくと危険なイボとは?
数カ月で全身に急激に増えた場合は、内臓腫瘍が潜んでいることもあります(レーザー・トレラー兆候といいます)。また良性だと思っていても別の病気であることもあります。気になる症状がある場合は自己判断せず、皮膚科医に相談してみましょう。

 

次の記事「首のイボは治る! 4つの治療法&予防と再発防止のための注意点(2)」は近日公開。
 
取材・文/古谷玲子(デコ)


花房火月はなふさ・ひづき)先生

2006年東京大学医学部卒業後、癌研究会有明病院、東京大学医学部附属病院、NTT東日本関東病院などを経て、2011年、はなふさ皮膚科開設。著書に『だから差がつく! やっぱり美人は、かかりつけの美容皮膚科を持っていた』(雷鳥社)。

この記事は『毎日が発見』2018年8月号に掲載の情報です。
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