不眠だと生活習慣病の発症率が2倍に!? 体のしくみを知って快眠を手に入れよう

pixta_27967371_S.jpg60歳以上で不眠に悩む人は3人に1人に上ります。年を重ねるにしたがって食事や運動に気をつける人は増えますが、睡眠についてはないがしろにされがち。しかし不眠を抱えていると、生活習慣病の発症率も上がると報告されており、睡眠は健康を維持するために欠かせない要素の1つです。

からだのしくみを知り、ぐっすりと眠る生活を始めるために、杏林大学名誉教授で日本ブレインヘルス協会理事長の古賀良彦先生にお話を伺いました。

 
蒸し暑いと夜に布団に入っても寝つきが悪いことはありますね。1日を振り返りながら、「あの人にイヤなことを言われた」などど不愉快な気持ちが膨らむと、ますます目がさえるでしょう。ふと時計を見れば、深夜の1時、2時。「明日は早く起きるから寝ないといけない」と思えば思うほど、寝つけない。このような不眠に悩む人は、60歳以上で3人に1人に上ります。

「年を重ねるにつれ、睡眠リズムが少なからず乱れて不眠に陥りやすくなります。うつ病が陰に隠れていることもありますが、日頃から快適な睡眠を意識することで解消できることは多い。しかし、一般的に健康のために食事や運動に気をつけても、睡眠はないがしろにされがちです。快適な睡眠を心がけてください」と古賀良彦先生は話します。

眠れないと、快眠を実現するのは難しいように思えますね。でも、眠る環境を整え、日中の活動量を上げ、ストレスを解消するなど工夫をすることで、寝つきは良くなるそうです。単に寝ようとして、眠れない状態を放置することが問題といえます。不眠を放置すると、さらに睡眠リズムが乱れて眠れないといった悪循環にも陥るのです。

「不眠を抱えている人は、そうでない人と比べて、生活習慣病の発症率が2倍になると報告されています。30分以上寝つけない、夜中に何度も目が覚めることが週2日以上あり、それが睡眠環境を整えても1カ月以上続くようならば、日本睡眠学会(※)の認定医を受診しましょう」と古賀先生はアドバイスします。

不眠に加えて、頭痛、めまい、耳鳴り、下痢や便秘、手足のしびれなどの体調不良が伴うときには、うつ病の可能性があるので専門医に相談を。

  

■ご存じですか?不眠
不眠症とは?
・よく眠れない日が週に2日以上ある
・床に就いてから眠るまでに2時間以上かかる
・睡眠途中に2回以上目が覚める
・普段より2時間以上早く目が覚める→上記4項目の状態が1カ月以上続く
・そのために苦痛を感じる、社会生活、職業的機能が妨げられる状態

 
■不眠に悩んでいる人は?
60歳以上の3人に1人
睡眠リズムや体内時計の乱れなどで、60歳以上の3人に1人は、不眠に悩んでいるといわれます。

 

次の記事「ノンレム睡眠もレム睡眠もどっちも大事! 快眠で記憶力・学習能力をアップ(2)」はこちら。

取材・文/安達純子


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古賀良彦(こが・よしひこ)先生

日本ブレインヘルス協会理事長。杏林大学名誉教授。慶應義塾大学医学部卒。同大学病院を経て杏林大学医学部精神神経科学教室へ。1999年から主任教授。2016年より現職。うつ病などの治療を長年行い、睡眠と脳の関係なども詳しい。

この記事は『毎日が発見』2018年8月号に掲載の情報です。

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