かかとのないスリッパはダメ⁉ 家にいる時の履き物選び/足の爪の変形

pixta_2764086_S.jpg普段はあまり気にすることのない、足の爪。小さなパーツですが、変形したり、色が変わったりしていませんか? 巻き爪をはじめとする足の爪の異常は、実は歩き方や姿勢などの生活習慣や外反母趾など、さまざまな要因の積み重ねから複合的に起こっているもの。大したことないと思っていると、やがて強い痛みを伴い、歩行困難にもつながるので、注意が必要です。

さまざまな足の爪の異常やその原因、正しいセルフケアの方法を、皮膚科医で、「日本フットケア学会」の理事も務める高山かおる先生にお聞きしました。

前の記事「最近注目を集めているフットケア外来とは?/足の爪の変形(15)」はこちら。

 

フィットする履き物や靴下で自宅でも足をケア

足の爪のトラブルの多くは、靴の選び方や履き方、歩き方などの生活習慣のほか、体や足の骨のゆがみなど、さまざまな要因から起こります。では、家の中ではどのようなことに気をつけたらいいのでしょうか。


Q.家にいる時は何を履いたらいいの?
A.「スリッパやサンダルなど、足の裏にフィットしない履き物は、室内履きとしては避けましょう。歩きにくいうえに、すべったりつまずいたりしがちだからです。

足にフィットしない履き物が脱げないようにと、無意識に足指を上げて歩こうとすると、足の裏が不安定になり、骨盤のねじれやゆがみが生じることもそのうえ、足の裏の衝撃を吸収してくれないので、足の骨の変形にもつながります。

ストラップなどが付いて甲の部分にフィットしたもののほか、かかとをきちんと覆うルームシューズのようなものがおすすめです」(高山先生)

 

Q.靴下ははかずに裸足でいるほうが健康的なの?
A.「部屋で靴下をはくのは問題ありませんが、ナイロン製などは一日中はいていると足が蒸れてしまいます。長い時間はく場合は、木綿や絹製のものを選びましょう。

5本指に分かれたソックスは足の指を自由に動かせて、1本1本の指で床を踏みしめることができます。指が蒸れにくく、保湿性に優れている点でも合格です。

足の変形に悩む人には、シューズ&フットケアアドバイザーの松藤文男氏が監修し、はいているだけで足の変形を緩和するサポート効果を持つ『コンフォートサポートソックス』がおすすめ。『外反母趾(がいはんぼし)』、『内反小趾(ないはんしょうし)』などによる足の変形が抑えられるだけでなく、特定の部分にかかっていた圧迫も分散され、足裏のタコやウオノメも解消されます。医療機関や薬局、シューショップのほか、通信販売などで購入できます。

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足の先が5本指に分かれ、なおかつ開いているタイプの『着圧ソックス』もおすすめです。指先が広がって、はくだけで指のストレッチになります。血行がよくなり、むくみも解消されるので、足の爪も健やかになります。こちらもドラッグストアや通信販売などで買うことができます」(高山先生)

 

Q.食事には気をつけたほうがいい? 爪にいい栄養ってあるの? 
A.「よほどの栄養障害がない限り、通常のバランスのよい食事をしていれば問題ありません。爪は皮膚の一部なので、肉類や魚類、乳製品、鶏卵、大豆製品といったたんぱく質が極端に不足すると、トラブルが生じることもあります」(高山先生)

 

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取材・文/岡田知子(BLOOM)


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高山かおる(たかやま・かおる)先生

医師・医学博士。済生会川口総合病院皮膚科主任部長、東京医科歯科大学臨床准教授。接触性皮膚炎、フットケアを専門とする。難治性の巻き爪、陥入爪、肥厚爪などの疾患に対し、トラブルの根治を目指した原因の追求、診察、専門治療のほか、セルフケアの指導を行う。「100歳まで自分の足で歩ける社会」を目的に発足した「足育研究会」の代表、日本フットケア学会の理事を務め、フットケアの啓発活動も行っている。著書に『巻き爪、陥入爪、外反母趾の特効セルフケア』(マキノ出版)、監修に『皮膚科医が教える本当に正しい足のケア』(家の光協会)

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