便秘の始まりは学校生活
小学生の5人に2人は便秘予備軍!?
日常的に「便ためトレーニング」をしているのは、大人だけではありません。NPO法人日本トイレ研究所の調査では、学校で排便をしたくなったとき「よく我慢する」「ときどき我慢する」と答えた小学生は約半数で、小学生の5人に2人は便秘予備軍であることがわかってきています。
とくに便秘傾向は、5年生、6年生に強く見られます。それには、「友だちに知られたくない」「友だちにからかわれる」など、人の目を気にする思春期の子ども特有の原因や、「落ち着かない」「休憩時間内で間に合わない」といった、排便環境の問題が関係しているようです。
精神的にも影響が大きい子どもの便秘
成長期の子どもの場合、排便機能が大人並みになるのは、小学校高学年くらいといわれます。小さなうちから便秘が続くと排便機能をうまく育てることができず、一生便秘体質になってしまうことも。また、精神的にも悪影響を及ぼします。イライラや多動、集中力の欠如から学習障害の原因になるほか、ひどい場合には家庭内暴力に発展することもあります。
実際に、便秘をきちんと治療することで、それまで落ち着きのなかった子が物事に集中できるようになったケースもあります。慢性化する前に、親が子どもの排便の様子や状態に注意を払うことが大切です。
小学生の半数が「学校でうんち」しない
「学校のトイレでうんちしたくなったとき、我慢することはありますか?」という問いに対し、5年生、6年生では「よくある」、または「ときどきある」と答えた生徒が半数近くいることがわかった。
トイレを我慢する理由
「学校でトイレを我慢する理由は何ですか?」の問いに「友だちに知られたくない」「落ち着かない」「休憩時間内で間に合わない」などが上位を占め、ゆっくりと排便できる環境が不足している状況が垣間見えた。