「めまいの軽減」にも重要! 体のバランスを保つ「小脳」の役割とは

「ぐるぐる」「ふわふわ」と起こるめまい。決して特別な症状ではなく、誰にでも起こり得るものです。めまいの原因を理解して、自分の症状に合った体操を行うことで改善することができます。横浜市立みなと赤十字病院 めまい・平衡神経科部長の新井基洋(あらい・もとひろ)先生に、体の平衡機能を受け持つ小脳の働きについて教えていただきました。

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小脳を鍛えることでめまいを軽減

脳にある「小脳」は、私たちの体で重要な役割を果たしています。

その一つが「平衡機能」のコントロールです。

「小脳」は、体の動きに関する情報を「耳」「目」「足の裏」の三つの器官から集めて、体のバランスを保っています。

内耳の平衡機能に左右差が生じると、めまいが起こりやすくなります。

「小脳は内耳の左右差を補う働きをして、体のバランスを維持しようとします。小脳を鍛えればこの働きが強化され、めまいの症状を軽減できるのです」と新井先生。

小脳を鍛えるには、小脳に情報を送る「目」「耳」「足の裏」を刺激する体操を行うのが効果的。

「体操することで、めまいやふらつきの改善や予防ができます」

小脳は三つの器官から情報を得ています

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小脳は体のバランスを取る働きがある
後頭部の大脳の下にある「小脳」は、運動と知覚を司っています。小脳は「目」「耳」「足の裏」を通して体の位置や動きについての情報を受け取ります。その情報を基に、うまくバランスが取れるように体の動きを調整します。

目から取り入れる視覚情報

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周囲の景色や動きなどを見ることで、体の位置や、体が動いているか静止しているかを感じます。

耳が感じ取る体の動き2005p051_03.jpg

内耳にある耳石器と三半規管が、体がどの方向にどう動いたかを感知して、体のバランスを保ちます。

足の裏の皮膚が受ける刺激2005p051_04.jpg

立っているときの重心の変化を感じ取ったり、皮膚を通して地面の様子を察知します。

【めまいが軽減するしくみ】

小脳を鍛える

平衡機能が回復する

めまい、ふらつきが軽減する

【まとめ読み】特集「自分で治す『めまい』『ふらつき』」の記事一覧

取材・文/松澤ゆかり 撮影/齋藤ジン イラスト/ノグチ・ユミコ モデル/永谷佳奈

 

新井基洋(あらい・もとひろ)さん
横浜市立みなと赤十字病院 めまい・平衡神経科部長。北里大学医学部卒。日本めまい平衡医学会専門会員・評議員。著書は『9割のめまいは自分で治せる』(中経の文庫)など。

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9割のめまいは自分で治せる

(新井 基洋/KADOKAWA、中経出版

今回、めまいへの対処法を教えてくださった新井先生の著書。先生の長年の実績に裏付けられたリハビリ体操が12種類紹介され、自宅でもできるようにイラスト入りでわかりやすく解説されています。めまいに悩んでいる方々の不安や恐れといった心のケアやめまいと上手に付き合うコツなど、先生の指導内容のエッセンスが詰まった一冊です。

この記事は『毎日が発見』2020年5月号に掲載の情報です。
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