肩甲骨がポイント!血行がよく代謝も上がる「理想の後姿」

肩甲骨が正しい位置にないと、体は歪み、肩こりや猫背、腰痛などの原因になります。肩こりや腰痛を治して猫背を解消するには、肩甲骨周りの筋肉をほぐして、肩甲骨を正しい位置に戻してあげることが不可欠。そこで、骨格アライメント治療のエキスパートである細野クリニック院長の細野周作先生にお話をお伺いしました。

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筋肉の緊張を緩めて肩甲骨を正しい位置に

家事や趣味の手仕事、デスクワークと、前かがみの体勢が多い現代人の生活スタイルは、気付かないうちに肩が体の前側に入り込んで猫背となり、肩甲骨もゆがみがちになっています。「肩甲骨が正しい位置にないと、姿勢は悪くなり、肩こりやむくみなどの不調が起こりやすくなります」と、骨格アライメント治療(骨格を正しい位置に整える治療)を行う細野周作先生。

ところで、自分の後ろ姿をチェックしたことがありますか?

理想は、左右の肩甲骨の間が狭く、胸が開いたバレリーナのような背中。胸が開くことで呼吸量が増え、細胞の隅々まで酸素が行き渡り、血行が良くなって代謝も上がります。

「左右の肩甲骨の間が広がると肩甲骨と対となって動く股関節がゆがみ、周りの筋肉が引っ張られ、緊張した状態のまま無理を続けてしまいます。すると筋肉が硬くなって血行不良になり、老廃物や疲労物質がたまって不調を感じるようになります」(細野先生)。

肩甲骨は鎖骨とつながっており、浮いているような状態の骨です。だからこそ内側に寄せる、外側に開く、上下に動かす、回すと自在な動きができます。

「本来、自在に動かせる肩甲骨ですが、前かがみの姿勢ばかりとっていると、左右の肩甲骨同士を内側に寄せられなくなります。また、猫背のため、肩が体の前側に引っ張られて肩甲骨が上がりっぱなしになってしまい、下げる力が極端に弱くなっている人も。姿勢の悪い人は、肩甲骨を寄せる力と下げる力が弱い場合が大半です」(細野先生)。

肩甲骨は常に正しい位置にあることが大切です。簡単なタオルストレッチで、肩甲骨のこわばりを予防・改善して、しなやかな体を目指しましょう。

 

取材・文/笑(寳田真由美)

 

 

<教えてくれた人>

細野周作(ほその・しゅうさく)先生

細野クリニック 院長。東京医科歯科大学医学部卒業後、東京都済生会中央病院、東京大学医学部附属病院を経て独立。著書に『ゆがみを治せば、病気が治る!-骨格アライメントへの招待-』(ゴマブックス)など。

この記事は『毎日が発見』2019年6月号に掲載の情報です。

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