原因の全容解明は途上
指定難病だが治療可能
ドパミンの分泌を減少させるカギとなっているのが、「α(アルファ)-シヌクレイン」というたんぱく質です。
ドパミンを分泌する脳のドパミン神経細胞にこのα -シヌクレインが変性して凝集(集まり固まること)した結果、たんぱく質や脂質が混ざった「レビー小体」がたまることが特徴です。
「正常なα -シヌクレインは凝集しませんが、変性したα-シヌクレインが塊を作ることによって、このようなことが起こります。なぜα -シヌクレインが変性して凝集するかは、現在の医学ではまだよく分かっていません」と、波田野先生。
異常なα -シヌクレインによって生じたレビー小体は、パーキンソン病だけでなく、認知症の一つである「レビー小体型認知症」の原因にもなります。
構成/岡田知子(BLOOM) 取材・文/安達純子 イラスト/堀江篤史