腰部脊柱管狭窄症の人にやさしい姿勢、やってはいけない動作とは?/坐骨神経痛

坐骨神経痛とは、腰から足にかけて延びている坐骨神経が、さまざまな原因によって圧迫されたり、刺激されたりすることであらわれる、痛みやしびれなどの症状を指します。
坐骨神経痛の原因となる病気はいくつかあり、また、症状がよく似ていても坐骨神経痛ではない場合もあります。そこで、平和病院副院長で横浜脊椎脊髄病センター長の田村睦弘先生に症状の見極め方や治療方法、痛みを改善するセルフケアのやり方などを教えていただきました。

pixta_41380646_S.jpg前の記事「50歳以上の人に多い、腰部脊柱管狭窄症ってどんな病気?/坐骨神経痛(14)」はこちら。

 

少し前かがみの姿勢がおすすめ。
無理に正しい姿勢を保つのはNG

坐骨神経痛を悪化させないためには、適切な姿勢や動作を心がけるなど、日常生活の中での自己管理が欠かせません。腰部脊柱管狭窄症による坐骨神経痛の場合、腰を反らせると痛みが増します。痛みが強くなるということは、神経の圧迫が強いということなので、痛みやしびれをできるだけ感じずにすむ生活を送ることが大切です。

「腰部脊柱管狭窄症の人は、神経の圧迫が軽くなる少し前かがみの姿勢がベストです。歩くときも少し前かがみの方がよいのですが、前かがみの姿勢だと太ももが上がりにくく小股になるため、転びやすくなります。転倒すると骨折を招くこともありますので、予防が必要です。そこで、杖やカートの利用がおすすめです。自転車もいいでしょう」(田村先生)
この他、田村先生がおすすめする、腰部脊柱管狭窄症の人にやさしい姿勢・動作は次のとおりです。

●腰部脊柱管狭窄症の人にやさしい姿勢・動作
・少し前かがみの姿勢をとる
・杖やカートを利用する
・自転車を利用する。ただし、腰を反らさずに乗るタイプのものを選択する
・低い位置で作業する
・調理台や流し台は、体に合った高さにする
・重い物を持つときは腰を落とす
・寝るときは横向きで寝る

上記のような姿勢・動作は、腰への負担を軽くすることができ、腰部脊柱管狭窄症の悪化を防ぎます。一方、症状を悪化させる姿勢・動作もあります。

 

●腰部脊柱管狭窄症の人がやってはいけない姿勢・動作
・背筋を伸ばす
・無理に良い姿勢を保とうとする
・腰をひねる
・重い物を持ち上げる
・長時間の散歩
・立ち通しでいる
・洗濯物を干す(物干し竿は低い位置に変えましょう)
・電車でつり革につかまる

日常生活での姿勢や動作に気を付ける他、ストレッチで腰の緊張をほぐしたり、軽い筋トレで腰回りの筋肉を鍛えたりすると、腰の血行促進にもなり、坐骨神経痛の改善に効果的です。ただし、痛みを感じない範囲で取り組みましょう。

 

次の記事「女性に多い「腰椎変性すべり症」「いつのまにか骨折」も坐骨神経痛の一種/坐骨神経痛(16)」はこちら。

取材・文/笑(寳田真由美)

 

<教えてくれた人>

田村睦弘(たむら・むつひろ)先生

平和病院副院長・横浜脊椎脊脊髄病センター長、高月整形外科病院・脊椎センター長兼任。日本整形外科学会認定整形外科専門医。日本脊椎脊髄病学会脊椎脊髄外科指導医。『完全図解 坐骨神経痛のすべて 自分で治すプログラムつき』(主婦の友社)、『女性のつらい「坐骨神経痛」はこうして改善する!』(PHP研究所)など著書多数。

この記事に関連する「健康」のキーワード

PAGE TOP