免疫力を高めるには、自律神経のバランスを整えることが大切です。一見難しそうですが、日頃の習慣を見直すことで効果を期待できます。今回は、順天堂大学医学部 教授小林弘幸(こばやし・ひろゆき)先生に、「免疫力を高める生活術」の中から「夜にする3つのこと」についてお聞きしました。
【前回】女性は40歳を過ぎると「集中力」や「判断力」が低下! 調子よく過ごすために実践すべき「3つのこと」
免疫力向上には夕食後、ウォーキング
副交感神経を上げるためには、夕食後30分~1時間のウォーキングを。
ギリギリ会話ができるかどうかのペースで歩きます。
息が上がってしまう場合はペースダウンを。
1.3行日記をつける
1日の終わりには、3行日記を書くのが小林先生の習慣の一つです。
テーマは下の3つ。
「失敗したことは、どうすれば良くなるのかにポイントをおいて。感動したことはその日心に残ったことを。目標は、より現実的なメモに。やるべきことを書きだしておくと、翌日すぐに取り掛かれます」。
文字を書くこと自体に、心を落ち着かせ、自律神経を整えてくれる効果も。
気に入ったノートやペンを使うとより効果的だそうです。
●こんなことを書きましょう
1行目は「今日失敗したこと」
2行目は「今日いちばん感動したこと」
3行目は「明日の目標」
2.お風呂はぬるめの湯に15分
お風呂につかることは、リラックスして副交感神経を活性化しやすくする作用があります。
「お風呂は遅くとも寝る2時間くらい前まで、39~40度のぬるめの湯に15分ほどつかりましょう。肩までつかるのは最初の5分、残りは半身浴にしてストレッチをする程度がベスト。リラックスして血管が拡張され、自然と睡眠モードに切り替えられます」と、小林先生。
寝る直前の入浴や熱い湯に長時間入るのは、交感神経を刺激して眠りにつきにくくなるのでご注意を。
3.毎日1分、呼吸に集中
「寝る前は、睡眠の助けになる1対2の呼吸法で副交感神経を優位にしておくといい」と小林先生。
やり方は簡単。
まずは、足を肩幅に開き、まっすぐ立つ。
そのまま両手を上に伸ばして手首をクロスさせ、鼻から3秒息を吸います。
次に、一気に力を抜いて両手を下げ、口から6秒息を吐きます。繰り返すと全身から程よく力が抜けます。
毎晩の習慣にしましょう。
《コレはやってはいけない》
眠る前のテレビ、明るいライトもNG
質の良い睡眠のためには、光をなるべく遮るようにします。就寝1~2時間前には照明を暗くし、テレビも消しましょう。スマートフォンの光も眠りを妨げるので、なるべく触れないようにします。
取材・文/寳田真由美(オフィス・エム) 撮影/米山典子 イラスト/カトウミナエ モデル/氷川よし子(SPLASH)