ふくらはぎをチェック!「将来、寝たきり?」の可能性がわかる「指輪っかテスト」とは

コロナ禍での外出自粛などで、いま全国のシニアがフレイル(要介護の前の虚弱状態)の危機にあります。そこで、東京大学高齢社会総合研究機構の教授である飯島勝矢さんの著書『在宅時代の落とし穴 今日からできるフレイル対策』(KADOKAWA)より、自宅でできる感染予防や、要介護予防についてご紹介します。

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フレイルになっていませんか? 今すぐ、「ふくらはぎ」でチェック

●「将来、寝たきり?」の可能性がわかる「指輪っかテスト」

ちょっとした体の変化や衰えに早く気づけるよう、下の「指輪っかテスト」をやってみましょう。

このテストは65歳以上の高齢者を対象にしたもので、みなさんの骨格筋、つまり体を動かすときに使う筋肉が、年をとるにつれて減少していないか、弱っていないかを、みなさん自身の指を使って評価するものです。

そこからわかるのは、高齢になってから、すらりと脚が細い人は、老化が加速度的に進む危険性があるということ。

つまり、健康と要介護状態の中間地点である「フレイル」になる危険性が潜んでいることです。

さらに、「将来、寝たきりになる可能性があるかどうか」もわかります。

「特別な器具も、メジャーさえ使わず、たったこれだけで?」と思われるかもしれません。

しかし、十分な裏付けがあります。

これは、東京大学高齢社会総合研究機構が中心になって行っている、「大規模高齢者フレイル予防研究」から考え出されたもの。

背景には、研究によって得られた260項目もの実データがあります。

その場でできる、筋肉量のチェック
「指輪っかテスト」

指輪っかでふくらはぎを囲んだときにどうなりますか?

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①両手の親指と人さし指で輪っかをつくる。

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②利き足ではないほうのふくらはぎの、いちばん太い部分を力を入れずに軽く囲む。


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[判定]
・「すき間ができる」人は、筋肉量が少なくなっている状態であるサルコペニアの可能性がある。
・「囲めない」「ちょうど囲める」の人は、筋肉量が足りている可能性が高い。

※サルコペニアの危険度が高いほど、転倒、骨折をはじめとする、さまざまなリスクが高まります。

※サルコペニアとは、筋肉が減少・減弱した状態のこと

東京大学高齢社会総合研究機構・飯島勝矢:「フレイル予防ハンドブック」(Tanaka T, Iijima K. Geriatr Gerontol Int 2018年)

●すらりとした細い脚には、フレイルの危険性が潜んでいます

調査は2000人以上の問診に始まり、身体測定、血圧検査、採血、筋肉量や歩行速度、握力などの測定、歯の残存数や滑舌、舌圧などの口腔機能の実データをとることや、認知機能、社会性、食事や栄養バランスのチェックにまで及びました。

幅広い分野のデータを集め、微細な機能低下に注目して結果を解析。

それによって、ふくらはぎのサイズを自己評価する「指輪っかテスト」が、フレイルの気づきの第一歩になるとわかったのです。

みなさんの「指輪っかテスト」の結果は、「囲めない」「ちょうど囲める」「すき間ができる」のうちのどれだったでしょうか? 

「すき間ができる」に該当した人は注意が必要。

「ふくらはぎを囲めなかった」人に比べ、さまざまな点でフレイルになる危険性が高いと考えられます。

イラスト/中村知史

『今日からできるフレイル対策』記事リストはこちら!

71b6ze8LnIL.jpg要介護の手前の「フレイル」状態を防ぐために自宅でもできる健康法について、5章にわたって分かりやすく解説

 

飯島勝矢(いいじま・かつや)
東京大学高齢社会総合研究機構 機構長・未来ビジョン研究センター教授。医師、医学博士。フレイル(虚弱)予防のための大規模コホート研究およびシステムを構築し、なかでも市民フレイルサポーター主導型健康増進プログラム(通称フレイル・チェック)を推進している。

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『在宅時代の落とし穴 今日からできるフレイル対策』

(飯島勝矢/KADOKAWA)

新型コロナによる外出自粛、人との接触制御という生活不活発によって全国のシニアが「フレイル」の危機、同時に感染症リスクが高まっています。「要介護の前の虚弱状態」であるフレイルには可逆性があり、早く気づいて生活習慣を見直すことで進行を食い止め、健康な状態に戻ることができます。自宅でもできる感染・要介護予防法を実行して、フレイルを防ぎながらwithコロナ時代を前向きに過ごしましょう。高齢の親と離れて暮らす家族も参考になる一冊です。

※この記事は『在宅時代の落とし穴 今日からできるフレイル対策』(飯島勝矢/KADOKAWA)からの抜粋です。
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