【新常識】人とゲームをして勝とうとする
前頭葉を大いに使って勝つ「意欲」を高める
新井先生は、脳の老化を予防する一つの方法として、対人でゲームをすることをすすめています。
「脳を鍛えるゲームの条件は、現実世界の中で人と一緒に行うこと、コミュニケーションの道具になること、繰り返しではないこと、楽しめることの四つです」
対人ゲームは、相手がいることにより常に変化があり、決まった答えがありません。
相手の出方を予測し、推理し、それに合わせて手を変えたりすることが、前頭葉を刺激するといいます。
また、人と喜怒哀楽を共有し、コミュニケーションをとることにより、社会性を高めることもできます。
どうしても対人でできない場合は、インターネットを介して参加者と対戦できたりするゲームアプリを利用するのも良いでしょう。
脳の老化防止に有効な対人ゲームの仕組み
相手の手を予測する
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自分がどうするか考える
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判断して手を決める
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前頭葉が活性化する
おすすめの対人ゲーム
●トランプ
●囲碁
●将棋
●百人一首
●麻雀
●人生ゲーム
対人でできない人に
おすすめのゲームアプリ
将棋アプリ 将皇(入門編)
ルールや基本的な攻守の解説もあり、初心者にもおすすめ。無料(スマホ)
セガNET麻雀MJ
多くの対戦者が集う定番ゲーム。基本無料で対戦可能(パソコン、スマホ)。
詳しい記事はこちら:脳の老化や認知症の予防には「対人ゲーム」がおすすめ♪ 「勝つ意欲」が前頭葉を刺激する
【新常識】良い睡眠のために昼間を過ごす
眠っている間に脳内の有害物質が排出されます
質が高く良い睡眠も、脳の健康に不可欠な要素の一つです。
新井先生によると「アルツハイマー型認知症の原因となる異常たんぱく質のアミロイドβ(ベータ)は、寝ている間に脳脊髄液に流れ出て、代謝、分解されて、脳の外へ排出されます。睡眠時間が短いと、この排出が遅れ、脳に蓄積されていきます」。
疫学的なデータでは、6時間未満、また8時間以上眠る人は、どちらも認知症に2倍なりやすいことも分かっています。
「ただし、睡眠には個人差もあります。最近では、『睡眠障害』という意味では、睡眠時間の短さや質よりも昼間の活動に支障があるかないかを重視するようになっていますが、認知症の観点から見ると、6時間30分~7時間の睡眠時間が望ましいということです」
「寝過ぎ」も「寝不足」もNGです
(1)目安は6.5~7時間
研究では、6時間30分~7時間眠る人が最も認知症になりにくいことが分かっています。
(2)昼と夜のリズムを整える
昼間は太陽を浴びたり、運動をして体を疲れさせ、夜は安らぎながら、眠りへの準備をします。
(3)寝具や空調などの環境を整える
温まった体が冷めるときに眠気が訪れるので、就寝前の入浴は効果的。寝室の空調は間接的に。
(4)時間と気持ちの余裕を持って入眠する
「早く寝なくちゃ」などと気負わず、楽しいことを思い浮かべながら眠りにつくことがコツ。
(5)場合によっては処方薬の服用も検討する
生活を改善しても熟睡できない場合などは、医師の処方に従うのも手。最近は安全に服用できる睡眠導入剤も多くあります。
《血中酸素が不足する「睡眠時無呼吸症候群」が認知症の原因にも!》
「睡眠時無呼吸症候群」とは、睡眠中にときどき呼吸が止まる病気。
気道の空気の流れが10秒以上止まると無呼吸とされ、主な原因は肥満です。
無呼吸により血液中の酸素が不足すると、心臓、脳、血管に大きな負担がかかって動脈硬化が促進し、認知症を引き起こすアミロイドβの代謝異常が起こるというデータもあるので、要注意です。