超高齢社会の現代において、認知症は誰もがなりうる病気の一つ。脳は体よりも老化が早いといわれています。10の新常識を知って、脳の健康寿命を延ばしましょう。今回は、アルツクリニック東京院長、順天堂大学医学部名誉教授の新井平伊(あらい・へいい)先生に「『脳寿命』を延ばす新常識」をお聞きしました。
【前回】認知症の予防には、まず太ももの表側「大腿四頭筋」を鍛える! 継続することが大事!
【最初から読む】2025年には5人に1人が認知症!? 「脳が老化する4つの仕組み」を知って老化予防を心がけよう
【新常識】人とゲームをして勝とうとする
前頭葉を大いに使って勝つ「意欲」を高める
新井先生は、脳の老化を予防する一つの方法として、対人でゲームをすることをすすめています。
「脳を鍛えるゲームの条件は、現実世界の中で人と一緒に行うこと、コミュニケーションの道具になること、繰り返しではないこと、楽しめることの四つです」
対人ゲームは、相手がいることにより常に変化があり、決まった答えがありません。
相手の出方を予測し、推理し、それに合わせて手を変えたりすることが、前頭葉を刺激するといいます。
また、人と喜怒哀楽を共有し、コミュニケーションをとることにより、社会性を高めることもできます。
どうしても対人でできない場合は、インターネットを介して参加者と対戦できたりするゲームアプリを利用するのも良いでしょう。
脳の老化防止に有効な対人ゲームの仕組み
相手の手を予測する
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自分がどうするか考える
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判断して手を決める
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前頭葉が活性化する
おすすめの対人ゲーム
●トランプ
●囲碁
●将棋
●百人一首
●麻雀
●人生ゲーム
対人でできない人に
おすすめのゲームアプリ
将棋アプリ 将皇(入門編)
ルールや基本的な攻守の解説もあり、初心者にもおすすめ。無料(スマホ)
セガNET麻雀MJ
多くの対戦者が集う定番ゲーム。基本無料で対戦可能(パソコン、スマホ)。
【次回】「寝過ぎ」と「寝不足」で認知症のリスクが2倍!? 良い睡眠を手に入れるための5つの秘訣
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取材・文/岡田知子(BLOOM) イラスト/藤田ヒロコ