認知症にならないために!「脳寿命」を延ばす10の新常識【まとめ】

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【新常識】脳が働く散歩法を実践する

「ながら行動」を取り入れて普段の散歩の効果を倍に!

健康のために行っている人も多い散歩やウォーキング。

これも、簡単な「ながら行動」を取り入れることで、同時に脳を活性化させることができます。

「ただだらだらと歩くだけでは意味がありません。咲いている花の名前を思い出したり、止まっている車のナンバーを覚えたりしながら楽しく歩き、帰宅してからは思い返したりすると、意欲や想像、判断、記憶などをつかさどる脳の前頭葉が刺激され、日々の散歩の効果が2倍、3倍にもなるのです」と、新井先生はすすめています。

脳の健康は何か一つだけをすれば維持できるというわけではないそうです。

「散歩一つとっても、何か楽しみをプラスすることで、脳が老化するリスクを減らすことにつながります」(新井先生)

プランニング散歩法

いつもの散歩の効果を3倍にする方法も。

まず出発前に「計画」を立て、「実行」した後は、思い出を「振り返り」ます。

旅行にも応用できます。

[計画]
「今日はどこへ行こうかな」「どのコースを歩こうかな」と、あれこれ計画を立てます。

[実行]
周囲の景色や、旅行なら名物や名所などを楽しみながら歩きます。写真を撮影しても。

[振り返り]
家族に話したり、写真を見返したりしながら思い出を反すう。絵手紙を描くのもおすすめ。

ながら散歩法

歌いながら歩いたり、俳句を作りながら歩いたり、散歩をしながら、もう一つのことをします。

ただし、周囲の車や人には十分に注意を。

気付き散歩法

前だけを見て黙々と歩くのは×。

花や植物、人、建物など、常に周囲に興味を持ち、新しいことに気が付くだけで、体と同時に脳が刺激されます。

×だらだらと散歩する

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詳しい記事はこちら:だらだらと歩くだけでは意味がない!? 効果が3倍になる「ながら行動」を取り入れた「脳が働く散歩法」

【新常識】毎日少しずつ大腿四頭筋を鍛える

回数や時間の達成感より継続することが大事

認知症の予防には、体の機能を保つための運動も欠かせません。

「まず鍛えるべきは、太もも表側の大腿四頭筋です。体の中で最大の筋肉で、使わないと基礎代謝が落ちて太りやすくなる他、免疫力低下にもつながります」と新井先生。

下のような運動が適していますが、人により体力や体調が異なるため、回数は一概にいえません。

「重要なのは、少しずつでも毎日続けること。テレビを見ながら5分行うだけでも、やるとやらないでは大違いです」と、話します。

呼吸をしながら少し汗をかく程度にゆっくり体を動かす、ウォーキングなどの有酸素運動も効果的です。

週3回、30分程度が推奨されていますが、これも続けることが大事。

下記の運動と少しずつ組み合わせて行っても良いそうです。

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四股(しこ)踏み
相撲の基本動作。足を肩幅より少し大きく広げ、ひざ上に手を添えて左右交互に高く上げます。

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貧乏ゆすり
つま先を支点にし、小刻みにかかとを上げ下げ。周囲に人がいないときにおすすめ。

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スクワット
足を肩幅に開いて背すじを伸ばし、ゆっくりひざを曲げて腰を下ろし、ゆっくり上げます。

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日常の運動
歩いて買い物に行く、階段を上り下りするなど、日頃から運動する習慣を取り入れます。

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×きついマシントレーニング
厳しいトレーニングは長続きしません。高い目標設定も良くありません。

詳しい記事はこちら:認知症の予防には、まず太ももの表側「大腿四頭筋」を鍛える! 継続することが大事!

【次ページ:脳の老化や認知症の予防には「対人ゲーム」

 

<教えてくれた人>
新井平伊(あらい・へいい)先生
アルツクリニック東京院長、順天堂大学医学部名誉教授。専門はアルツハイマー病を中心とした老年精神医学。1978年、順天堂大学医学部卒業。1999年、同大学病院で国内唯一の「若年性アルツハイマー病専門外来」を導入。2019年、アルツクリニック東京を開業し、世界に先駆けてアミロイドPETを含む「健脳ドック」を導入した。

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この記事は『毎日が発見』2021年6月号に掲載の情報です。

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