つるすべお肌の味方「血管力」に欠かせない栄養素って?

シミ、シワ、たるみを体の内部から防ぐ「血管力」。実は肌とこの血管力に欠かせない栄養素があるんです。東京都健康長寿医療センター副院長の原田和昌先生に話を伺いました。


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肌のハリを支えているのは表皮の下の真皮で、その7割をコラーゲンが占めています。コラーゲンが失われて肌の弾力がなくなるとシワにつながります。

「体内でコラーゲンが生成されるときはビタミンCを必要とします。ビタミンCは血管のコラーゲン線維を作るためにも役立つのです。つまり、血管にも良い働きを持つ成分は、肌の状態も良くするのです」と原田先生。

コラーゲン生成の過程で、たんぱく質の基になるアミノ酸同士がくっつくには、ビタミンCが必要です。そして、肌だけでなく血管や骨などにもコラーゲンは供給されているのです。肌のハリが失われてコラーゲンが減少すると、血管や骨のコラーゲンの不足にもつながります。

一方、ビタミンCの抗酸化作用が、肌に良いことをご存知でしょうか。

紫外線を浴びると肌の内部では悪い働きをする活性酸素が生じ、組織を破壊してシミの原因にもなります。この活性酸素の働きを抑えてくれるのが抗酸化作用です。紫外線のみならず、乱れた食生活でも活性酸素は生じ、血管壁にダメージを与えて動脈硬化を進めます。それを防ぐのも抗酸化作用です。

動脈硬化が進むと細い血管が詰まり血流が滞ります。栄養分が行き渡らず老廃物の排出が停滞することで、肌の組織はダメージを受けます。

東京都健康長寿医療センター研究所の老化制御研究チームは、ビタミンCを欠乏させたマウスの実験で、皮膚のコラーゲン減少、骨密度の低下による太ももの骨折、肋骨などの間の血管からの出血、さまざまな臓器の老化により、平均寿命が約4分の1に縮まったと報告しています。肌のハリが失われたときは、体内の異変にも注意が必要です。

「血管の健康を維持するためには、ビタミンCに限らず食生活の見直しが欠かせません。特に塩分の多い食事や脂肪分に偏った食生活は、血管の動脈硬化を進めます」と原田先生は指摘します。

若い肌を保つには、体内の血管力を高めることが大切です。

 

健康な肌を保つのに血管がとても深く関係しています

1904_p085_01.jpg肌(皮膚)は外側から表皮、真皮、皮下組織の層になった構造をしています。それらの中に血管、リンパ管、皮脂腺、汗腺などがあり、それぞれが関わりながら機能しています。

<肌の主な働き>
・保護機能 (乾燥や紫外線など外部の刺激から体内の水分や諸器官を守る)
・分泌と排出 (汗や皮脂を分泌し老廃物を排出する)
・体温の調節 (外部の温度を伝わりにくくする。体温を一定に保つよう調節する)
・免疫機能 (侵入してくる異物や細菌などを排除する)

このいずれにも血管が関係していると考えられています。

 

 
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血管は真皮全体に分布し、皮下組織にある太い血管につながっています。細い血管(毛細血管) が表皮の基底層の細胞や真皮にあり、コラーゲン線維を生成する細胞などに栄養分や酸素や水分を届けます。そして、老廃物や二酸化炭素を運び去るのです。

また、血管は体温調節もしています。気温が高くなると拡張し、血流を多くして体外に熱を逃がそうとします。寒くなると収縮し、表面の血液量を少なくして熱が逃げるのを防ぎます。

 

取材・文=安達純子 イラスト/堀江篤史

 

 

<教えてくれた人>

原田和昌(はらだ・かずまさ)先生

東京都健康長寿医療センター副院長、循環器内科。東京大学医学部卒。米国ハーバード大学研究員、東京大学医学部附属病院を経て2009年に東京都健康長寿医療センター内科統括部長、2012年より現職。

この記事は『毎日が発見』2019年4月号に掲載の情報です。

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