「お見積りを・・・」でいい業者か悪い業者かすぐわかる!自宅リフォームで知っておきたい「見積書の見方」

家にいる時間が長くなって、老後のことも考えると頭に浮かんでくる「自宅のリフォーム」。とはいえ、いったい何から始めればいいのか...となかなか手を付けられませんよね。そこで、6万件以上の実績を持つリフォーム会社社長の著書『住宅リフォームを考えたら必ず読む本』(二宮生憲/あさ出版)から、後悔しないために知っておきたい「リフォームのポイント」をお届けします。

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工期を短くするためにも「最初の現地調査」は重要

リフォームは新築と違って今あるものを点検する必要があります。

まず、現地調査をして、お客様へのヒアリングをします。

図面があれば見せていただき、その通りになっているかを確認し、大きな工事で図面がない場合は平面図や展開図を描き起こす必要があります。

なかでも最初の段階で確認が難しいのが、電気の配線と水廻りの給水、給湯、そして、排水管、ガス配管の位置です。

どれとどれがつながって、どうなっているかが不明な場合が多々あります。

部分的なリフォームの場合でも、設計部が図面を描くのが理想です。

見積りは営業が単に材料費や工事費などを積算しカウントして作成するだけではなく、構造的なことを調べる場合は躯体(木造住宅でいえば柱や土台)や構造について熟知した設計担当者や現場監督まで動員して細かく調査する必要があります。

また、ほとんどのリフォームは住みながら工事を行うことが多いため、工事はなるべく短期間にすませたい。

しかし、既存の建物を壊した際に、思ってもない配管が出てきたり、危険な配線がされていたりとさまざまな問題が出てきます。

少しでも工事を段取りよく進めるためには、最初の現地調査は重要になるのです。

トラブル回避のためにも見積りは正しく作成する

このように見積りは手間のかかる作業ですが、多くのお客様は簡単だと思われているのではないでしょうか。

しかし見積り作成に要する時間や手間を惜しむと本当に必要な経費がつかめません。

外壁や屋根の塗装も同じです。

図面があればよいのですが、10年を過ぎるときちんとした図面がない家が多く、もう一度、図面を描いたり、目視で外壁の平米数を調べることになります。

しかし、単純に建物床面積に平米単価を掛けて、計算しただけで費用を出している会社もありますので、そういう会社には気をつけてください。

また屋根の現地調査では下地材を確認するため、屋根に上がらせていただくこともあります。

勾配によっては足場が必要になってくることもあります。

足場の近くに電線があれば電力会社に相談して電線をカバーで被覆してもらうケースもあります。

見積無料とうたっていても、この場合、別に費用がかかりますので、見積り作成にはお客様の許可が必要になります。

一行見積りはナンセンス

リフォームの見積りとは、お家の状態を見せていただき、工事に必要な材料(材料費)・大工さんの手間賃(施工費)などを精査して細かく計算して出すものです。

以前お客様のところで見せていただいたのですが、ある会社にキッチンのリフォームの見積りを依頼したら「キッチン工事一式○○○○円」の1行だけの見積りをくれたそうです。

システムキッチンといっても、サイズもいろいろあり、内容によって50万~200万円くらいのものまでとさまざま。

扉材もグレードがたくさんあります。

天板は人工大理石の場合と、ステンレスの場合とでは価格が違います。

他にも食器洗い乾燥機を付けるのか、水栓金具はどのタイプにするのか、オーブンは?レンジフード(換気扇)は?浄水器は?と仕様が違うと大きく価格が変わってしまいます。

すべて一式で表記された見積りでは細かい工事内容がわからず良心的ではありません。

そういう見積りを出す会社とはお付き合いをしないほうが賢明です。

また、新築と違って、リフォームは今あるものを一部撤去するため、その解体・処分費も当然入ってきます。

「見積りに入れていなかったので追加でいただきます」は通用しません。

工事項目が入っていないものを、後から請求されるのではお客様は不安に思われます。

また多くの会社の見積書の最後に「諸経費」という項目があります。

現場にかかる工事中の保険、運搬費、現場管理費、一般管理費と考えてください。

工事を請ける会社にとっては大事な項目ですのでこれを外すことはありません。

全国平均で見ると大体工事費の10%くらいを諸経費としていると思います。

見積りを出して「今日中に契約の返事をいただけたら、さらに値引きします」などという会社には最も注意してください。

良心的な会社は、ギリギリの金額で見積りを提出しますので値引きは不可能なのです。

見積りは会社の姿勢だと思っていただいてよいと思います。

※見積りは細かく丁寧に出すのが鉄則。「一式100万円」と出すような会社にはいくら安くても頼まないほうが安全。

《見積書のチェックポイント(例:浴室改装工事)》

リフォーム会社の見積書では工事の内容や商品価格、どのような仕様なのかが表記されている。

(著者が経営する)さくら住宅の場合、この「浴室改装工事見積書」は「表紙(省略)」+「かがみ」+「詳細」。

メーカー見積書と商品の仕様、図面を付けて提出している。
表紙とかがみの一式だけの見積書では、商品内容・工事内容について、またそれがいくらかかっているかがわからない。

見積書のかがみ

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見積書の詳細

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※1:システムバスの商品自体については「メーカーの見積書」に詳しく記載されている

※2:諸経費は、現場にかかる工事中の保険、運搬費、現場管理費、一般管理費。工事を請ける会社にとっては大事な項目ですので必ず入っている、。全国平均で見ると工事費の10%くらい

【最初から読む】プロが教える「自宅リフォーム」のこと

【まとめ読み】『住宅リフォームを考えたら必ず読む本』記事リストはこちら!

069-H1-jyutaku.jpg全6章にわたって、自宅のリフォームをするために確認した方がいい「27個の質問と答え」がまとめられています

 

二宮生憲(にのみや・たかのり)
1947年、愛媛県生まれ。株式会社さくら住宅代表取締役。1969年法政大学法学部卒業。卒業後、ミサワホームに入社。その後、注文住宅の会社を設立。1997年にさくら住宅設立。現在、一般社団法人全国リフォーム合同会議理事長。人を大切にする経営学会副会長・関東支部長。千葉商科大学特命教授。経営姿勢に関する講演多数。本書が初の著作。

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『住宅リフォームを考えたら必ず読む本』

(二宮生憲/あさ出版)

会社選びのポイントから、見積り依頼の方法、施工時に注意点など、失敗しないリフォームが体系的に学べる入門書。リフォーム会社の営業担当者に聞くべき内容が、27個の質問でわかりやすくまとめられています。
●株式会社さくら住宅

※この記事は『住宅リフォームを考えたら必ず読む本』(二宮生憲/あさ出版)からの抜粋です。
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