家にいる時間が長くなって、老後のことも考えると頭に浮かんでくる「自宅のリフォーム」。とはいえ、いったい何から始めればいいのか...となかなか手を付けられませんよね。そこで、6万件以上の実績を持つリフォーム会社社長の著書『住宅リフォームを考えたら必ず読む本』(二宮生憲/あさ出版)から、後悔しないために知っておきたい「リフォームのポイント」をお届けします。
社員にどんな専門スタッフがいるか
最近のリフォーム会社はいろいろな業界からの参入が増えています。
ついこの間までクロスやカーテン、あるいは家電等の業者が、リフォームのチラシを出していることもあります。
私は「そんな簡単にリフォームの仕事ができるのだろうか」と不安になってしまいます。
一口に「リフォーム」といっても、網戸の張り替えや水栓を交換するなど軽微な仕事から、屋根の全面葺き替え、浴室をシステムバスに交換、間取りの変更や増改築など大規模な工事まであります。
このすべてをこなしていくためには、専門知識をもった建築技術者が必要です。
一級建築士や一級建築施工管理技士等の国家資格をもった人たちをスタッフにもつのは当然です。
インテリアまでトータルで相談する場合はインテリアコーディネーターも欠かせません。
他にも照明コンサルタント、キッチンスペシャリストなどさまざまな資格があります。
本来のリフォーム会社はこうした資格を取得している専門家で構成されているのが理想です。
建設業許可を確認する
また、500万円以上の工事を請け負う会社は「建設業許可」を取得しなければなりません。
逆に、500万円未満の工事の場合は、この許可を取得せずに工事することが可能になります。
「建設業許可」は一定の条件がありますので、その許可があるかどうかは大事です。
「建設業許可」のなかでも、「一般建設業許可」と、さらに条件の厳しい「特定建設業許可」の2種類があります。
許可を受けている会社は契約や工事で問題が起きたときに処罰の対象になり、違法なことはできないので消費者側は安心できます。
必ず会社を訪問して、この許可証を確認してください。
《「許可証」「登録証」のチェックポイント》
また、一見簡単のように思われがちなリフォームですが、実はリフォーム工事は新築工事より難しいのです。
新築の場合は基礎から新しく作るため、お客様の要望があれば間取りも自由に決め、ある程度の変更には対応できます。
しかし、リフォームはもともとの家に手を入れる仕事ですから、建物全体を知っていないと安全できちんとした仕事はできません。
とくに間取りの変更や増改築など、建物の構造にかかわる工事では、お客様の要望に沿った工事ができるか否かがカギになります。
構造上どうしても無理な場合もありますが、既存を活かしながらよりよいプランを考えるのがリフォーム会社の腕の見せ所です。
リフォーム会社を選ぶときは社員がどんな資格をもっているか、これまでどんな工事をやってきたか、どんな工事が得意なのかなどをきっちり調べることが必要です。
リフォーム会社を訪問した際に、自分の目でしっかり確認するホームページを見れば施工例がたくさん載っているはず。
得意な工事の内容も確認できると思います。
【まとめ読み】『住宅リフォームを考えたら必ず読む本』記事リストはこちら!
全6章にわたって、自宅のリフォームをするために確認した方がいい「27個の質問と答え」がまとめられています