「助けてもらえる人」への第一歩!「気がかりリスト」&「頼れる人リスト」作りのススメ

家族や友達、仕事仲間に頼み事をすると、「何だか悪いな」と思うことありますよね? でも、実は人に頼ることで「人とつながる」と、一人ではできないことに挑戦できたり、ワクワクできたり、自分にも周りにもいいことが起こるそうです。今回は、「人の助けを受け入れる力=受援力」の重要性を説く医師・吉田穂波さんの著書『「つらいのに頼れない」が消える本―受援力を身につける』(あさ出版)から、「人に頼るときの心構えと方法」について連載形式でお届けします。

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気がかりリストをつくろう

うまく人の力を借りながら、周りの人と一緒にハッピーな状態、心が満たされた状態をキープするために私がおすすめしたいのは、ちょっとした気がかりリストをつくることです。

皆さんも、少し心に引っかかっていることがあると、それを思い出しただけでエネルギーが削そがれてしまいませんか?

仕事でも、プライベートでも、あなたが「やらなくちゃ......」「気になってるんだよな......」と思っていることを挙げてみましょう。

たとえば、

□子どもの予防接種の予約をとらなくてはいけない
□自分の健康診断の予約をとらなくてはいけない
□クリーニングに出した服を取りに行かなくてはいけない
□お世話になった人へのお礼状を書かなくてはいけない
□今週中に社内の送別会のお店を決めなくてはいけない

など。

また、今は問題ないけれど、忙しくなったり、不測の事態が起こったりする前に予防線を張っておきたいことがないかも確認するといいでしょう。他にも、いつか叶えたい夢やチャレンジしたい目標があれば、挙げてみてください。

たとえば、

□子どもの病児保育の預け先を探しておきたい
□来週は帰りが遅い日が続きそう
□法事で留守にする間のペットの預け先を調べたい
□今週中に歓送迎会の記念品を買わなくてはいけない
□老親の介護ヘルパーさんを探したい
□プレゼンづくりに関するスキルをアップしたい
□資格試験の経験者に話を聞きたい
□大学院の受験勉強をしたい

など。

数行でも、紙1枚分でも、もっとたくさんでも構いません。

大小にかかわらず、どんな物事が気にかかっているのか、リストをつくって可視化することで、対処すべきターゲットが明確になり、今の自分の状態を客観視することができます。

書き出すだけでも少し気持ちが落ち着きますので、ぜひトライしてみてください。

頼れる人をリストアップしよう

前項では、皆さんが今、気になっていることを挙げてもらいました。

これらは自分の余裕をなくしてしまう恐れがあるもの、あるいは時間的余裕がなくなったときに多かれ少なかれ問題になってしまうものです。

それなら、今のうちに、自分一人で抱えず、誰かに託したり、シェアしたりしてみませんか?

リストアップしたそれぞれの物事を思い起こしながら誰なら頼めそうか考えてみてください。

友人、会社の同僚、家族、隣近所の知り合い、趣味仲間......。あるいは、今は離れている友人かもしれませんし、遠い親戚かもしれませんし、学生時代の恩師かもしれません。思いつくかぎり名前を挙げてみましょう。

助けてくれるのは、近くにいる人だけではありません。困ったときのために、行政機関や自治体、団体、病院や個人向けサービスなどを調べておくのもいいでしょう。

備えあれば憂いなし。

万が一のときには誰(どこ)にお願いすればいいか、今のうちに考えておけば、たとえ助けが必要なときに調べる余裕がないとしても、すぐに頼ることができます。

今すぐ頼めなくても、いつか必要になったとき、適材適所にお願いすることができるでしょう。

そして、皆さんに今のうちに取り組んでおいてほしいことがあります。

リストの中で、「これならすぐに頼めそうだ」「早く頼んでおいたほうがよさそうだな」というものを見つけたら、そのうち一つでも、実際に頼んでみませんか?

今から、「こんなことで頼るかもしれないな」「そのときは、こう言おう」とシミュレーションしておくだけでも構いません。

受援力を少しずつ実行に移してみれば、どんどんスキルが磨かれます。

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人に頼る力を身に付けたいなら「つらいのに頼れないが消える本」記事リストはこちら!

「助けてもらえる人」への第一歩!「気がかりリスト」&「頼れる人リスト」作りのススメ 045-syoei-tsurai.jpg人に助けを求めることにはどんなメリットがあるのか?基礎知識から受援力が身に付くトレーニング法までを全4章で紹介。自分の性格や考え方の傾向が分かるチェックシートも

 

吉田穂波(よしだ・ほなみ)

医師。医学博士。公衆衛生学修士。4女2男の母。ドイツとイギリスで産婦人科及び総合診療の臨床研修を行い、帰国後は女性総合外来の創設期に参画。現在、公衆衛生大学院における人材育成や臨床、研究の傍ら、「受援力」を学ぶ場作りに取り組み、国の検討会や自治体研修をはじめ多数の講演を行う。

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『つらいのに頼れない」が消える本―受援力を身につける』

(吉田穂波/あさ出版)

同僚や友人に何かを頼むとき、「申し訳ないな」「迷惑じゃないかな」と考えてしまう人は、ちょっぴり損してるかも!?実は「人に頼る」ことは、あなたや周囲を幸せにする力があるんです。子育て、留学、震災を通して人に頼る力=「受援力」の大切さを実感した医師が、自らの経験をもとに実践的なトレーニング法を解説!

※この記事は『「つらいのに頼れない」が消える本―受援力を身につける』(吉田穂波/あさ出版)からの抜粋です。

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