数㎝の段差や玄関マット、らせん階段に要注意! ちょっとの工夫で高齢者も安心な住まいに

自宅の廊下でつまずいた、階段を踏み外したなんて経験はありませんか? 体力が低下したり視界が狭くなったりすると、家の中の思わぬところでケガをしてしまいます。また、在宅で介護を受ける方にとっても介護をする方にとっても、体の状態に応じた住環境づくりは大切です。

そこで福祉用具専門相談員で福祉住環境コーディネーターの山上智史さんに、住みよい環境づくりについて伺いました。

 
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ちょっとした工夫でできる安心な住まいづくり

福祉住環境コーディネーターの仕事とは、どのようなことをするのでしょうか?
「介護保険には体の状態に合わせた福祉用具の貸与・購入や住宅改修のサービスがあります。福祉用具専門相談員は要介護者が生活しやすい環境かを確認し、用具の選択や使い方をアドバイスします。福祉住環境コーディネーターは、要介護者が安全に暮らせる住環境を提案する資格です」(山上さん)

介護ヘルパーの経験もある山上さんは、常に要介護者の立場で住環境の提案をしています。では、どのような点に気を付けたらよいのでしょう?

「例えば階段にらせんがある場合。らせんの外側は内側に比べて幅が広いため荷物を置いている家庭をよく見かけますが、踏み幅が狭いらせんの内側は実は転びやすいのです。だかららせんの外側はスムーズな動線を確保してほしいですね。
また、大きな段差より、1~2㎝の小さな段差の方がつまずきやすかったり、玄関マットで滑って転倒したりということも多いです。
ケガが原因で介護が必要になるケースも多いので、元気なうちから危険箇所がないかチェックして、住まいを整えておくことをおすすめします」(山上さん)

 

◆こんなところに注意しましょう

【段差】
敷居の段差など1~2㎝の小さな段差は気付きにくくつまずきやすい。また床と段差の色が似ているのも視認しづらい傾向に。段差部分にカラーテープを貼るなど段差を意識しやすくして転倒を防止しましょう。

【階段】
らせんの内側は踏み幅が狭いため転倒しやすいので、手すりは外側に取り付けましょう。またいちばん下の段は手すりがないことが多く踏み外しやすいため、縦型の手すりを1本プラスすると安定します。


【クロス】
テーブルの上や電話の下に敷いたクロスは手を突いた際にクロスがずれて滑り転倒することも。特に透明のビニール製は見づらいためカラフルなものにしたり滑り止めを付けたりしましょう。

【マット】
玄関や台所のマットは滑って転倒してしまう危険性が。置かないことも選択肢としつつ、置くなら滑り止めネットや両面テープなどで固定しましょう。

【スリッパ】
スリッパは足先から脱げないようつま先歩きになり危険。かかとまですっぽり覆うルームシューズがおすすめです。

 

次の記事「S字フックやカラーテープなど身近な「100円グッズ」でできる!高齢者に安心な住まいづくり(2)」はこちら。

取材・文/中沢文子

 

<教えてくれた人>
山上智史(やまうえ・さとし)さん

福祉用具貸与事業所「K-WORKER」の福祉用具部部長。福祉住環境コーディネーター2級、介護福祉士の資格も持つ。“在宅高齢者の自立支援・介助者負担の軽減を目的とした環境づくり”を目指し活動。

この記事は『毎日が発見』2019年2月号に掲載の情報です。

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