自宅の廊下でつまずいた、階段を踏み外したなんて経験はありませんか? 体力が低下したり視界が狭くなったりすると、家の中の思わぬところでケガをしてしまいます。また、在宅で介護を受ける方にとっても介護をする方にとっても、体の状態に応じた住環境づくりは大切です。
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福祉用具専門相談員で福祉住環境コーディネーターの山上智史さんは、福祉用具専門相談員として日々業務に当たりながら、100円グッズを活用した環境づくりにも尽力しています。下記を参考に安全な住まいを目指しましょう。
◆「100円グッズ」でできる! 安心な住まいづくり
【サインプレート】
認知症の方は視覚に訴える案内板を認識しやすい傾向にあります。トイレ、風呂などの目印を付けてみましょう。
【S字フック】
玄関ではつえかけにしたり、ベッド脇では点滴袋を吊り下げたりと、介護では使い勝手がいいアイテムの一つ。
【カラーテープ】
つまずきやすい部屋の入り口や、視認しづらい色の段差には、カラーテープを貼って段差に気付きやすくします。
【スイッチカバー】
押しにくい小さなスイッチは、大きなスイッチカバーを取り付けるだけで、押しやすくなるのでおすすめです。
【蛍光コード&シール】
電気のスイッチに蛍光のひも(左)やシール(右)を付ければ、暗くても電気スイッチの場所が見つけやすくなります。
【滑り止めネット】
玄関マット、テーブルクロスなど滑りやすいものは、滑り止めネットを。滑りにくくして転倒を予防しましょう。
【クッションテープ】
テーブルの角など家具に付ければ、転倒して体をぶつけてもクッション代わりになり、大ケガを防いでくれます。
※上記100 円グッズは編集部が都内の100 円均一ショップで購入したものです。類似の商品は大手100 円均一ショップで購入できますが、時期や店舗によりラインアップは異なります。
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取材・文/中沢文子