「離婚の原因」で暴力、浮気よりも「お金の問題」が上位に。「経済的DV」にもなりかねない家庭の問題

ある家庭では、生活費が最低でも月々10万円はかかるのに、その半分程度しか与えられていないといった状況でした。どう考えてもやりくりはムリなのですが、「お金がたりない」と妻が相談すると、夫は妻を責め立てます。それに対し、妻は夫に反論するどころか、自分を責めることが少なくありません。生活費の大半を稼いでもらっている負い目から言い返せないのですね。

しかし、生活を切り詰めるのにも限界があり、生活費はたりなくなります。

そうすると、多くの女性はやむを得ずキャッシングをしたり、実家にお金を借りたりすることに。

たとえ相手側に多少の非があっても、生活費が十分に渡されないためにキャッシングまでするのは異常です。このような状況に陥る場合、まずは生活費の金額を正確に計算します。不足額を数字でわかるようにして、夫に理由を説明して、生活費に関しての交渉が必要になります。

しかし、「そんなはずはない。努力が足りない」と耳を傾けてくれないこともあるでしょう。そうなると、これは明らかな経済的DVです。離婚を視野に入れるしかないでしょう。

もちろん、すべての人がそうとは限りません。しかし、収入の多寡にかかわらず、支出や収入などオープンに相談し合えることが、健全な夫婦関係を築く第一歩なのではないでしょうか。

 

横山光昭
家計再生コンサルタント・ファイナンシャルプランナー・株式会社マイエフピー代表取締役/1971年、北海道生まれ。1999年、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。2001年、札幌で横山エフピー事務所を開業。2008年、株式会社マイエフピー設立。2009年には「年収200万円からの貯金生活宣言」を出版し、ベストセラーに。 2013年、拠点を東京都へ移す。お金の使い方そのものを改善する独自の家計プログラムで、問題の抜本的な解決や確実な再生を目指し、個別相談・指導には高い評価を得ている。これまでの相談件数は、2万6000件を突破。著書は181冊、累計発行部数は397万部。テレビやラジオなどの出演も多数。

※本記事は横山光昭著の書籍『収入減でも家計がラクになる貯蓄術 貯金は「夫婦の会話」で9割決まる!』(発行:東京ニュース通信社/発売:講談社)から一部抜粋・編集しました。
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