アイロンで部屋を暖める⁉ 本来とは違う役割を持ち始めた母の身近な道具たち/石塚ワカメ

みなさまこんにちは。アルツハイマー型認知症を発症した実母の近距離介護を行っている石塚ワカメです。

毎日顔を合わせているなか、実母の認知症は一時的に良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、少しずつ、確実に、悪化していっていました。
それとともにできなくなって行くことも増えていきました。
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前回の記事:「生んだ覚えも育てた覚えもない!」その場を凍らせた母のひと言

近距離介護を始めた当初は、トースターや電子レンジで食品を使うことができていましたが、トースターでタッパをチンして溶かしてしまったり、電子レンジで使用済み紙オムツを温めたりするようになったので、処分しました。

実母は昔から手先が起用で、よく縫い物や編み物をしていたのですが、かぎ針をお箸代わりにしたり、ミシン針で手縫いをしようとしていたので、処分しました。

アイロンがけが大好きな実母に、ここぞとばかり旦那のワイシャツなどを頼んでいましたが、失禁で濡れた布団やカーペットを温めて焦がしたり、ヒーター代わりに使い始めたので、処分しました。
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他の家電には執着を見せず、なんなら存在すらすぐに忘れるのに、なぜかこのアイロンだけはやたら長いこと固執して、何度もバトルしました。普段穏やかであまり声を荒げることのない実母が、血相を変えて私を攻め立てるのはとても堪えましたが、火災は絶対に避けたい!なんとしても避けたい!!

私がどんなに悪者になろうとも返すわけにはいかないので、実母がアイロンの存在を忘れてくれるのをじっと待ち続けました。
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たまに思い出したようにアイロン返せコールを訴えてきましたが、電気毛布を購入したら満足したのか、そのうちアイロンの存在を忘れてくれました。

今までたくさんの食事を作ってくれた調理器具や、いろんなものを作ってくれた裁縫道具など、実母のまわりの持ち物が、どんどんと本来の役割を離れ、別の役割を持ち始めていく...。これは、認知症で変わっていってしまっている実母を表しているようで辛かったです。

そんな実母でしたが、字を読むことはできたので、息子に絵本を読むことは日課にしていました。

子育てと介護の両立はいろいろ大変だけど、下の子が生まれてから息子にあまりかまってやれていなかったので、私もとても助かったのでした。

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記事に使用している画像はイメージです。

石塚ワカメ

70年代生まれのイラストレーター。二児を育てつつ、近距離に住む実母の介護も行う、仕事・育児・介護のトリプルハードワーカー。ブログ「ワカメ絵日記」を運営。著書に「妊娠さらし絵日記(飛鳥新社)」「毎日が育ジーザス!!(主婦の友社)」がある。

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