家庭内別居中の妻でも「長男の嫁」。刺すような視線に針のムシロだった「義父の葬儀」

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:もみじ
性別:女
年齢:54
プロフィール:夫とは今年で結婚25年。家庭内別居中。大学院生と大学生の子供がいます。

家庭内別居中の妻でも「長男の嫁」。刺すような視線に針のムシロだった「義父の葬儀」 13.jpg

夫には姉と弟がいて、長子ではありませんが長男です。

義姉と義弟は義父母とは徒歩5分の距離に住んでいますが、夫は姉弟で一人、地方の大学に通うために家を出て、その後も一人で暮らしていました。

そして現在も同じ関東圏ではあるものの私たち家族は夫の勤務地である他県に暮らしています。

早くから家を出たということもあり、夫はあまり実家に帰ろうともしません。

私も夫の実家に帰るたびに義父母からもっと夫に尽くせと嫌味を言われたり、小姑である義姉もやって来て自分の子育て論を押し付けてくるのが苦痛でならず、帰省するのは1年に1度。

お正月に日帰りで顔を見せるだけという年月を過ごしてきました。

お見合いで結婚した夫とは、結構当初から意見が食い違っていました。

また、夫の思いやりのかけらもない冷酷な仕打ちの数々で、結婚25年目の現在では家庭内別居状態で過ごしています。

最低限どうしても話をしなければならないとき以外は、顔も合わせず会話も全くないという生活を送っているのです。

私は夫だけでなく、夫の親戚関係すべてとなるべく関わりたくないと思っているので、夫の親戚とは全くお付き合いがありません。

年賀状や時おり何か送られてきたときも対応は夫に任せ、私は一切関与しませんでした。

そんな中、先日義父が癌で亡くなりました。

なにぶん夫と会話がないので詳しいことはよくわかりませんが、軽い手術入院を何度かしたものの、長患いをすることはなく、最後には義姉が義父に新築してもらった家に同居して面倒をみていたようです。

義父の葬儀、これだけはどんなに嫌でも絶対に避けては通れないものでした。

姉弟の中で一番義父と疎遠だった夫が、長男ということで喪主を務めることになりました。

葬儀場には、結婚式のときに一度挨拶をしたことがあるだけの、見覚えはあるけれどどういう関係の人だったかもわからない夫の親戚ばかりが集まりますが、もちろん夫は私のことなど気にもかけてくれません。

義弟の嫁は4人の子供たちと固まっていますが、私の子供たちはあいにく息子はインターン中で地方へ、娘は海外ボランティアで国外にいて参列できず、一人でこの苦痛な空間に耐えなければなりませんでした。

何よりも苦痛だったのは、喪主の妻として全ての所作を喪主である夫に次いで2番目に行わなくてはならなかったことです。

義父の娘であり長い間親子として過ごし最期には面倒も見てきた義姉や、義父と血縁である親戚の人々を差し置いて、年に1度顔を出していただけのこの私が、夫に次いで2番目に義父にお焼香などをすることを申し訳なく感じ、また背後からの親戚たちの針のような視線を感じて息が苦しくなるほどでした。

結婚して初めて自分が長男の嫁であることを実感させられた出来事でした。

最近では義母の体調も思わしくないようで、また義母のときもこんな思いをするのかと思うと気が重く、今からため息が止まりません。

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