こんにちは山田あしゅらです。
『13番さんのあな―介護家庭の日常―』というブログで義両親の介護の様子を嫁の目線で綴り始めて10年が経ちました。
実家の父が亡くなって1か月ほど、私の実家行脚はまたしばらく続くことになります。
葬儀の後片付けや7日ごとの法要はもとより、各種手続きなど事務処理が次から次へと山のようにあるからです。
前回の記事:実父の死。葬儀の段取りにてんやわんやで感傷に浸る時間もない!/山田あしゅら
亡くなると本人の口座が凍結されてしまいます。
ほとんどが父の口座からの引き落としだった実家の公共料金の名義変更や各種支払い等の解除をなるべく早く行わなくてはなりませんし、国民健康保険証、介護保険証、障がい者手帳など、役所への返納も必要です。
役所へ死亡したことを証明するのに、葬儀場で配った『会葬御礼』が効力を発揮するということはこの時初めて知って驚いたことの一つでした。
この世での父の存在を一つ一つ消していく作業は娘としてとても複雑なものでしたが、母は父の看取りの疲れと喪失感で
こんな様子ですし、
父の事業の整理などを一手に引き受けてくれていた弟も会社員ですから、忌引きが明けると仕事へ戻らなくてはなりません。
時間的な猶予はなく、役所や金融機関が開いているのは平日のみですので身動きし易い私が走り回ることになるのは仕方のないことでした。
また、並行して相続の手続きも進めていかねばならず、私の毎日は父の入院中より忙しいものとなりました。
しかも父が亡くなったのは6月の初旬でしたのでちょうど梅雨に差し掛かるころ。
蒸し暑い中あちらこちらを回るのは体力的にもかなりキツかったのを今でも覚えています。
一方、父の存命中は不思議なほどしっかりしてくれていた義父母でしたが父の葬儀が済むとおそらくホッとして気が緩んだのでしょう。
徐々に色々な事件が起こり始めました。
その日もやはりとても暑い日でした。
義母の糖尿病の定期受診があるため、実家行きはこの日はお休み。
それでも午前中は相続関係の手続きで役所に出向いたり買い物をしたりで忙しく、私が家に帰ってきたのは昼過ぎでした。
ところが家に入って1階の居間をのぞくと二人は居ません。
きっとお昼ごはんを食べて2階でテレビでもみているんだなと思い、買ってきたものを冷蔵庫に入れたり、自分も遅くなった昼ご飯を食べたりして一休み。
しばらくしてから病院へ出かける準備をしようと2階の居室へ呼びに行ったのですが...。
部屋に義父母の姿はなく、もぬけの殻ではありませんか。
認知症の義母はともかく、朝、病院の予約を取ったのは義父なのですから
病院へ行くことは分かっているはずです。
どこへ行っちゃったんだろう?ととりあえず外へ探しに行こうとすると
救急車のサイレンが近づいてきてすぐ近くで止まりました。
階下に下りて様子を見に行こうとしたのとほぼ同時に
隣のおばさんが息せき切って駆け込んできました。
すぐに事態が呑み込めず唖然とする私でしたが、おばさんに導かれるまま救急車が停まっている場所へ急ぐと、近くの郵便局の敷地に停車した救急車の傍らで義父が所在なさげにたたずんでいるのが見えました。
次回に続きます。
【次のエピソード】熱中症で救急搬送!炎天下なのに散歩に出かけた高齢の義両親/山田あしゅら
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【まとめ読み】義父母の介護での「事件」満載!山田あしゅらさんの記事リスト
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