こんにちは山田あしゅらです。
『13番さんのあな―介護家庭の日常―』というブログで義両親の介護の様子を嫁の目線で綴り始めて10年が経ちました。
義父に関して、当初はデイサービスなどを利用することもなく
介護ベッドのレンタルのためだけの申請でしたので、さほど介護度を気にはしてはいませんでしたが、初回申請では『要介護2』が下りたはずの義父の介護度がどんどん下がり、要支援まで下げられてしまったことがありました。
前回の記事:段差だらけ!バリアフリーに逆行する純和風建築をどうすれば.../山田あしゅら
状態が良くなって介護度が下がるのなら、それはそれで喜ばしいことだと思いますが、義父の場合、良くなるどころか病気の進行で歩く能力も手指の動きも下降の一途。
それなのに、介護者から見るとどうにも解せない判定が相次いでいたのです。
わが家が所在しているわりば市(もちろん仮の市名です)ではベッドのレンタルは要介護2以上でないと介護保険の適用が出来ず、それより下だと実費負担のレンタルとなってしまいます。
安いランクのベッドでしたので、驚くほどレンタル料が上がったわけではありませんでしたが、それでも負担増は否めません。
行政で手探りのまま始められた介護保険制度も、年を追うごと利用を希望する人が予想を超え急増し始めていた頃のことです。
先行き不安に慌てた行政側が基準を下げざるを得なかったというのがおそらく大きな理由のひとつだったのでしょうが、介護者の心情としてはますます重くなっていく介護の苦労が反対に軽くみられているような気がして正直面白くはありませんでした。
一方、義母の方は認知症があったせいか要支援まで下げられるということはありませんでしたが、こちらも調査があるたびに認定結果にやきもきさせられていたのです。
と、いいますのも、
介護度によってサービスの利用上限が決まっていますので、介護度が下げられてしまうと場合によっては利用日数などを減らすことになるか、利用料の実費負担が生じてしまうからなのです。
デイサービスのおかげで義母の状態はとても上向きになったのですから利用を減らすことは出来ればしたくはありません。
訪問調査は、調査員、被介護者と介護者(家族)の3者立ち合いのもとで行われます。
被介護者本人に氏名、生年月日、今の季節や何月かなどを聞いて記憶力をはかったり簡単な動作をみて身体の動きを確認したりします。
当人を前に調査をするのですから、排泄に関することなどデリケートな項目の聞き取りはなかなか伝えにくいものです。
もちろん場所を変えて調査員と介護者だけの聞き取りも配慮してくれますが
それでもたかだか30~40分ほどの短い時間の調査です。
受け取り手である調査員も調査のごとに替わりますし、10人いれば10通りあるのが介護です。
ファジーな存在である被介護者をそれぞれ介護度に当てはめること自体が無理な話だと私は思うのですが...。
そんななか、どうすれば納得のいく介護度が取得できるのか?
当時は保険制度もコロコロと内容が変わり、専門家である認定調査員も
とボヤくほどでしたので、一般人の私たちが分からないことばかりなのは当然です。
義父母の介護認定に10年以上立ち会ってきたもののそれは結局分からずじまい。
認定調査というのは在宅介護者にとって実に大きな『ブラックボックス』のようなものだと思いました。
長期にわたる介護は増える負担との闘いのようなところがあります。
まずは介護者自身が潰れてしまわないように、今現在、どんなことで困っているのか、どういう方向で介護を進めていきたいのかを臆さず訴え後は運を天に任す。→どうしても結果に納得出来なかったら区分変更申請(審査のやり直しの申し出)を出す。
特に義父に関してはそんな感じで乗り切ったこの10年だったように思います。
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