<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ボーダーズ
性別:女
年齢:40代
プロフィール:子宝には恵まれなっかたけど夫がしっかり子ども役。猫も加わり2児の母もどきの40代主婦です。
晩婚のため早く子どもが欲しかった私たち夫婦。
42歳まで不妊治療をしましたが、年齢のことを考え、治療を卒業して今に至ります。
仕事をしながらの不妊治療は難しかったため、ずっと専業主婦だった私に「2人だったら何とかなるから、働かないで家にいれば?」と夫は言ってくれました。
これは、治療を頑張った私に対してのねぎらいの言葉だったようです。
普段から愛情表現が下手な夫ですが、夫婦二人の時間を大切にして楽しく生活をしていこうと思える言葉でした。
そしてコロナ禍となって2回目の夏が来た時のことです。
とうとう40代50代の私たち夫婦にもワクチン接種の通知が届きました。
私は大きく動揺しました。
接種して私に何かあったら夫は一人で大丈夫だろうか、昨年迎えた猫の世話は大丈夫だろうか、と心配になってしまったのです。
気が付くと、私は友人2人に手紙を書いていました。
2人は私の元同僚で、それぞれ帰郷し結婚、3家族で旅行に行くような仲の良い関係になっていました。
手紙には、接種を考えていること、もし私に何かあったら夫のことを頼みたいこと、夫が大変そうだったらネコを引き取ってほしいこと(ネコの病歴やペット保険証券の保管場所など)を綴りました。
2人からは「分かった! ネコと旦那のこと任せて! 安心して接種してきて!」と返事をもらえて一安心。
そして次の準備に移ります。
「私に何かあったら」とは言わずに、夫に以下のようなことを伝えていきました。
保険証券の場所、通帳やはんこの場所、家具家電の保証書のファイル、確定申告や役所関係書類のファイル、冬物夏物がしまってある場所、細かく細かく伝える毎日でした。
しかし夫に「いつもきちんと整理してくれてるから、改めて言われなくても分かってるよ、いつも聞いてるし」と言われてしまいました。
えっ? いつも言ってる?
私は接種に関係なく、夫が困らないようにあれはここ、それはここと説明していたようです。
普段から私の行動や言葉は「夫が困らないように」が基準だと気が付いたのです。
接種が近づきエスカレートする「こだわり」。
私が発熱して動けなくなったら、温めて食べられるものを夫のために準備。
夫が好きそうな果物やお菓子を遠足前のように買い揃えました。
そしてスポーツドリンク、ゼリー、氷枕、解熱剤、私の保険証をひとまとめにして、何かあったらお願いねと伝えました。
夫は「どうにかなるから大丈夫だよ~」と言ってくれます。
確かに今までもどうにもならなかったことはありません。
でも、どうしても私は準備せずにはいられないのです。
結婚するまでの長い独身時代、私はずぼらで大雑把な性格でした。
なぜこんな性格になってしまったのか。
私と結婚してくれたこと、不妊治療を一緒に頑張ってくれたこと、嫁姑問題でもいつでも私の味方でいてくれたことなど、夫は私のことを守ってくれています。
専業主婦の私は、いつもそれに応えようとしていたのでしょう。
これが私の「こだわり」の根っこだったようです。
普段から、自分の体重の変化にも「私が太ってしまったら、年を取ったときに夫が私を支えるのが大変になるのではないか」と気を配っています。
ネコを迎えたのも「夫が一人になったらさみしくなってしまうかも」ということがあったかもしれません。
ワクチン接種を通じて気が付いた自分の行動基準。
私は、自分が思っているよりずっと夫のことが大切なようです。
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