20代で結婚、2男1女を授かり、主婦として暮らしてきた中道あんさん。でも50代になると、夫との別居、女性としての身体の変化、母の介護...と、立て続けに「人生の転機」が訪れます。そんな激動の中で見つけた「50代からの人生を前向きに過ごすためのヒント」。
以前、元同僚から「ふるさと納税」をおすすめされた中道さん。けれど、仕組みがよく分からず、理解しようとする前に思考が停止してしまい...
【前回】「ママの美味しい料理より、自分で好きなものを食べられる自由」娘の言葉で気付いたこと
【最初から読む】仕組みを作って安心。ひとり時間が多い親の見守り/中道あん
去年の12月、はじめてふるさと納税にチャレンジしてみました。
そのきっかけは以前会社に勤めていた頃の同僚で、「お得情報の達人」というべき女性。
ほんとうに親切で「このアプリを登録すると今コンビニで〇〇がもらえるからお得だよ」というような小さなお得情報シェアは当たり前。
年末調整で生命保険料控除を受けられる上に銀行の積立預金などより利息が優れている、と個人年金保険も強く勧められました。
よく分かってはいなかったのですが、貯金好きの彼女の「銀行なんかよりよっぽどいい」「先取貯金が一番貯まる」というアドバイスに素直にしたがいました。
50歳になる手前のことでした。
子どもたちの学費負担もきつかったのですが、このチャンスを逃したら貯められないと思い、思いきって始めてみると、私には合っていたようです。
あと1年と少しで満期になり、400万円ほどの老後資金が出来る予定に。
人生100年の時代、老後の不足金額2000万円とも言われている中、たった400万円と思う人もいるかもしれませんが、ほったらかして積立られたので得した気分。
わずかでも貯金はないよりある方がいいはずです。
それからしばらくした、3年前のあるときのこと。
その彼女が「ふるさと納税をやるべきだ!」と何度も教えてくれていました。
ですが、どうも仕組みがよく分からず、今度は「うんうん」と調子を合わせるにとどめていました。
これは、よく分からないことに対して理解しようとする前に思考が停止してしまう、"昭和世代あるある"に陥っていたものだと思われます。
例えば、ネットショッピングはクレジット決済が一般的ですが、
「カード情報を盗まれる危険性はないのだろうか」「もし、余分に引き落とされたらどうしよう」などと不安な気持ちになってしまい、わざわざ、手数料と手間もかかるコンビニ払いにするシニア世代は少なくありません。
実際、私の仕事でもお客様から、オンライン決済をしたことがないので銀行振込にしていただきたいとご連絡をいただくことがありました。
このように、分からないことは単純に「恐怖の対象」になってしまいがちなのが、この世代の特徴ではないのかと思います。
かくいう私も、「ふるさと納税」に対しては同じ感覚でした。
何がそんなにお得なのか分からないから、「自分には関係ないこと」と無視してしまっていました。
ですが、自分で仕事をするようになり、節税対策をしていかねばならなくなってから勉強するようになりました。
それでやっと納得できたのです。
去年は試しに1件だけ寄付をしてみたら、手続きも簡単な上に返礼品がとても良かった。
そこで、今年は何件か申し込みました。
今回、特に良かったと思えたことは「寄付金の使い道を指定できた」こと。
自分が寄付したお金を有効につかって欲しいとは思いませんか?
寄付金の使い道を、子育て支援や高齢者・障害者支援などから選べる自治体もあります。
普段気にはなっていても、できないことにお金を使って貰えると思うとなんだか嬉しい気分にもなれました。
まだまだ働くつもりなので、納めるものはしっかり納めて、減税できることは積極的にやって生きたいと思います。
分からないまま放置せず、なぜそう思うのかと原因を突き止めていくと、納得して前向きに物事をとらえられるようになっていけると思うのです。
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。