<この体験記を書いた人>
ペンネーム:みけ
性別:女
年齢:51
プロフィール:両親と同じ敷地内に住んでいる51歳自営業。
うちは建設業を営んでいるのですが、2021年5月、遠方の現場の依頼を受けました。
テナントの改修工事で、お客様は最初は現地のA社が請負う前提で工事一式の見積りを作ったそうです。
しかし、うちが得意とする部分の工事金額が高いと感じたお客様は、うちに連絡をくれました。
そして結局、うちがその得意とする部分だけ担当することになったのです。
つまり、A社が受けた仕事の一部を、発注主の希望でうちが請け負うという形。
まあよくある話なのですが、A社にとってはうちが割り込んだ様な形になったため、面白くないと思います。
現場では気まずい空気になるのかと思いましたが、幸いにも(?)A社関連の他の業者さんとの絡みはなく、うちが最初に現場に入ることになりました。
ただ、工事に先立ってA社に作業をお願いしたい箇所がありました。
遠方でなければ自分たちでやることも可能ですが、高速道路を使っても2時間以上かかります。
そこで、お客様にも説明して、A社の担当者に連絡を入れたのですが、「やりたくない」感たっぷりに「予算がないんだよねぇ」と断られてしまいました。
予算のことを持ち出されると何も言えなくなりますが、どうしても必要なのでお客様に相談したところ、お客様は「追加料金は払う」と言ってくれていたことが分かりました。
早くも嫌がらせかと憤りましたが、できるだけ低姿勢でお願いするしかありません。
何度か連絡をして、何とか前日までに作業をしてもらえることで落ち着きました。
頭の隅に不安は残りましたが、信じるしかありません。
ところがです。
当日、現場に行ってみると、必要な作業はされておらず、一応来た証拠とばかりに意味のない手が加えられていました。
不安的中だけじゃなく、予想を超えた酷さ。
「これでどうしろって言いたいんだろう?」
作業員たちと絶句です。
次には「ちゃんとお願いしたのかよ?」と言いたげな視線が突き刺さりました。
A社が面白くない気持ちは分かりますが「やっておくから大丈夫っていっただろ? すぐにバレる嫌がらせをするな! 大人げない!」と怒りが込み上げてきます。
ですがともかくお客様に電話するのが先。
お客様に私たちで手を加えていいか聞き許可をもらいましたが、当然お客様も「なぜこんなことになったのか」と疑問が残ります。
そこで、A社の担当者に電話を掛けて問いただしたところ、担当者は「そうですかねぇ?」と、とぼけたそうでした。
混乱したお客様は、再度私に電話を掛けてきて、説明を求めました。
一言「嫌がらせです」と言いたい衝動に駆られましたが、それはできません。
一方的にA社を責めるようなことは言っちゃいけない。
気を付けて話をしましたが、どうしても怒りが込み上げてきて、お客様にぶつけないように抑えるのが本当に大変でした。
お客様が理解してくれ、謝ってくれたのがせめてもの救いでした。
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