ここまで書いて、現在二世帯住宅に住んでいる、または、過去住んでいたという人からすれば、ある重大な要素について触れていないことにお気付きかと思います。
そうです、姑がどんな人間かどうかです。
舅ではなく、姑。
私も嫁姑争いが存在していることは知っていましたから、さすがにまったくノーチェックで結婚(=二世帯住宅)を決めたわけではありません。
予め、パートナーとともに姑と話す機会は何度もセットしました。
よく覚えているのは、姑の手料理を振る舞ってもらったときです。
結婚するかもしれない相手の親の手料理を食べるというのは、アメリカドラマでもしばしば見るように、かなり受け入れられた状態ですよね。
確か、食べたのはシーフードパスタだったと記憶しています。
とても具の多いシーフードパスタ。
そのシーフードパスタは私の口には合わなかったんですね。
もっと直接的に言えば、不味かったんです。
もちろん歓待されている立場ですし、結婚も想定していましたから、自分から
「お義母さん、このパスタ、美味しくないですね」
とは言いません。
そういうことを言わない常識ぐらいは持ち合わせていました。
「ありがとうございます!」
とちゃんと完食はしたんです。
ただ、誰かに言いたくなってしまったんですよね。
「あのパスタ、美味しくなかったよね」と。
そして、そのパスタを食べた人は当然ながら私以外はパートナーとその家族しかいないわけですから、必然的に私はパスタの感想をパートナーに言ってしまったわけです。
二世帯住宅に住んで10年以上になり、何百人もの男女からの相談を受けている今の私となれば、これが悪手だということは分かっています。
ただ、当時の私はその"常識"は持ち合わせていなかったわけです。
私と同様にまだまだ若かったパートナーは、親の手料理が結婚するかもしれない人間の口に合わなかったことを聞いてどうしたでしょうか?
はい、多くの皆さんの想像通り、
「お母さん、この前振る舞ってもらった料理、美味しくなかったよ」
と伝書鳩のようにそのまま直球で姑に伝えてしまったのでした。
印象はかなり最悪ですね!
このような、最悪に近いところから我が家の二世帯住宅化の物語は始まりました。
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